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〜NIPPON STYLE プロデューサー内田が語る本音のバックストーリー〜



 前回の続き・・・


(有)入曽精密 齋藤氏

■今回の侍
(株)入曽精密 齋藤氏
チームつかもと 橋本氏
ワコールアートセンター 松田氏
■案内人(内田)プロフィール

“たのみこむ”サイトを運営する(株)エンジンのビジネスプロデューサ。
座右の銘は”Always exciting”

持ち込み企画、試作品、新商品のご相談はこちらまで。
info@tanomi.com

(1) すごい!んだけどね・・・
2003年12月初旬、チームつかもとの橋本さんと(株)入曽精密の齋藤社長が弊社を訪問して頂きました。ミーティングの目的は“売れる商品の企画”、大メーカーからの受託業務がメインの入曽精密さんにとっては、初のチャレンジです。齋藤社長の第一印象は「気のいい工場のおじさん(そのまんまなんですが)」と言った感じで、初めからざっくばらんな会話でスタートしました。齋藤社長の大きな鞄から次から次へと出るわ出るわ色んなものが。企業秘密の試作品も色々見せてもらいました。中でも噂の“アルミ削り出しのバラ”のインパクトは半端ではありませんでした。金属のはずなのに滑らかで風に吹かれれば揺れそうな花びらの感じは、単なる物質を超えた“創り物”です。このバラ、爪先で花びらを弾くと「チーン」と硬い音がします。これは無垢のアルミノ塊から削りだした一体物である証です。しかもどう考えてもドリルが入る角度がとれない隙間の奥まできっちり削り込みがしてあります。「それを考えると夜も眠れなくなっちゃう」って感じの不思議さですが、その製造方法は残念、企業秘密だそうです。
しかし同時に内田は思いました。「このままでは売れない」。確かに1つ1つの試作品から、技術力の高さ、注ぎ込まれた情熱と知恵が滲み出しています。しかし、しかしです、数十万円する置き物ではユーザは限られてしまいます。その思いは齋藤社長がアルミ削り出しの表札を取り出し、それを商売に出来ないかと言った時にピークに達しました。

(2) 誕生!
「社長、正直言うとどの商品もこのままじゃ売れません。特に表札は何故だか知らないけど、金属加工メーカーさんが一般向け商品を企画する時、必ず作るんです。でもそれだけでは差別化が難しい上、個別注文品になり御社にとっても商売になりません」ダイレクトに言ってしまいました。実際そうなんです、何故か皆さん表札作りたがるんです、不思議です。「じゃあ何が行けますか?」と齋藤社長が言った時、表札の隅にサイコロが半分表札に埋まっている形で立体的に掘り込んであるのが目に留まりました。「社長、表札よりここに埋まってるサイコロがいい、これちゃんと削って下さいよ」直感勝負です。「いいですよ、かえって面白いかもしれませんね」。即答です、ここが齋藤社長の素晴らしいところです。後で聞くとこの時社長も直感的に何か行けそうな気がしたそうです。
「しかし、ただチタン/アルミ削り出しのサイコロじゃ面白くありませんね。そういえば社長のとこでF1エンジンの部品を削ってるって仰ってましたよね?」「ええ、やってますよ。人工衛星の部品もやってます」「じゃあ“世界最速のサイコロ”って名前どうですか?なんかカッコいいし、サイコロの転がるイメージとも合いますよね」「あはは、なるほど〜」。チタン/アルミ削り出しの“世界最速のサイコロ”企画が誕生した瞬間です。気になる言葉が常に頭の中にあると、何かの瞬間にそれが別の事柄と結びつく訳ですね。しかし本当に驚いたのはその後でした。

続きは第3回で・・・


バックナンバー

第1回 世界最速のサイコロ誕生秘話




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