馬毛島滑走路:動植物も原告 工事差し止め求め提訴

2011年9月2日 10時18分

 米空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)の移転先候補の鹿児島県西之表市・馬毛島で進む滑走路建設を巡り、漁業者らが1日、開発業者「タストン・エアポート」(東京都)を相手に工事の差し止めを求め、鹿児島地裁に提訴した。

 訴えたのは、馬毛島周辺で操業する漁業者や自然保護団体「馬毛島の自然を守る会」のメンバーら123人。「自然の権利」の考えに基づき、島に生息するマゲシカなど875種の動植物も原告に加えている。

 訴状によると、業者は03年から滑走路建設を開始。県の許可面積の56倍にあたる186ヘクタールを「滑走路」として開発し、環境影響評価法や空港法などの必要な手続きを経ずに、島の総森林面積の約4割を喪失させた、としている。そのため泥水による海の汚染が進み、漁獲量が3分の1から半分に減少。野生動植物に多大な被害を与えている、と主張している。原告のうち漁業者12人については、慰謝料計1200万円も求めた。【村尾哲】

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