北海道遠軽町立小学校6年生だった女児(当時11)が自殺したのは、担任教諭の行き過ぎた指導が原因だとして、両親が、町と道を相手に計7793万円の損害賠償を求める訴えを札幌地裁に起こしたことが21日わかった。
訴状によると、女児は2008年4月に自宅のトイレで首をつって死亡した。女児が5年生になって担任になった女性教諭が、夏休みの宿題の間違いを女児にしつように指摘し続けたと主張。入学式や卒業式での器楽演奏の居残り練習を女児ひとりに6、7回命じるなど、精神的苦痛を与えたと訴えている。
また、校長は町教育委員会に提出した事故報告書に女児の死亡原因について「自殺」とせず、死因を「多臓器不全」と記載したとして、「自殺を隠蔽(いんぺい)するなど適切な対応をとらなかった」と主張している。
昨年5月にあった町教委の会議で、教育長は一連の問題に触れて「担任は学習意欲を高める配慮が不十分で、一方的な指導になっていた」と答弁したという。
両親が訴えを起こしたことについて、町教委は「訴状を詳しく読んでいないので、コメントは控えさせていただく」としている。