英国に欧州初の6・25戦争(朝鮮戦争)博物館が建設される見通しとなった。
かつて英国陸軍のグロスター連隊に所属し、兵士として同戦争にも参戦した企業経営者などが「英国の6・25戦争博物館(仮称)」建設準備委員会を立ち上げて募金活動を開始し、グロスター市も積極的に支援を行うことになった。同市のポール・ジェームス市長(38)は21日に本紙との電話インタビューに応じ「旧市街地はここ数年、歴史と文化の観光地として整備を進めているが、この地域に6・25戦争博物館の敷地を確保できるよう、市庁と準備委員会が緊密に協議を行っている」「博物館が完成すれば、グロスター聖堂などこれまでの有名観光地とセットにして、積極的に宣伝を行いたい」などと述べた。
■誰が何のために6・25戦争博物館を建設するのか
6・25戦争当時、英国は米国の次に多い6万3000人の兵力を送った。グロスター連隊は英国軍の主力部隊の一つで、中共軍の総攻撃に対抗してソウルを防衛した臨津江戦闘(1951年4月)では、この連隊に所属する620人の兵士が死亡、あるいは捕虜となった。
生き残った兵士たちは2010年の開戦60年をきっかけに、韓国政府の招待を受けてソウルにやって来たが、そのとき奇跡のような経済発展の様子を見て目に涙を浮かべた。老兵たちの感動を伝え聞いたグロスター出身の企業経営者ライランド氏は、欧州で最初の6・25戦争博物館を建設することを思い立ち、同じ考えを持つ人たちが集まって今年8月に準備委員会を立ち上げた。
「6・25戦争は国連が軍事介入を行った最初の戦争だ。第2次大戦後に英国が参戦した最大の戦争でもある。戦死者はフォークランド紛争、イラク戦争、アフガニスタン戦争での合計よりも多い(1109人)。今の韓国を見てほしい。20世紀最高の成功ストーリーだ。忘れてはならない戦争が忘れられつつある」