日米関係論―アメリカといかに付き合うか(2)
後半部分は明日また整理してお伝えするとして、講演を終えた後の質問がたくさんありましたが、その中で有意義なものが多かったので、紹介すると同時に私の返答も書かせて頂くことにします。
質問 ー 最近保守派のデモが以前よりはかなり活発に行われていますが、これを一つにまとめてより大きなものとすることは出来ないのでしょうか?
答え ー 今のままで良いと思います。様々な活動がありそれを無理矢理一つにすることはないと思います。我々はこれまでいつも一般大衆に立ち上げれ!と呼びかけて来ました。その一般大衆が今起ち上がっています。だから私はなるべく時間がある限り、一般大衆と共に戦うという道を選びました。しかし、自分が目立つと言うことではなく、あくまでも一般大衆の中の一人で良いと思っています。
さて、様々な運動の中で何が一番可能性を秘めた運動であるかについての見極めですが、TPP反対で銀座を行進した全国JAの数万人のデモや反原発・脱原発のデモには日の丸を掲げている人はいませんでした。これは明らかに自分たちの生活を守る為の行動であり、いつもながらのデモでしかありません。
これに対してフジテレビ抗議デモ、花王不買呼びかけデモの参加者の殆どは日の丸を掲げています。これは自らの為の運動ではなく祖国日本を守りたいという切なる願いからのものであって、自分の為というよりはそれを越えた思想運動です。よってそれこそが最も重要なる社会変革を目指す愛国運動であり、他の運動とは一線を画す運動であると考えています。
質問 ー 日本には米軍基地などもあり、まだ独立を果たしていないのではないか、真に独立国家となるにはどうしたら良いのでしょう。
答え ー 良くそのような主張を耳にしますが、私はもうそのような議論には終止符を打ち、日本は独立主権国家であると思います。そのような自覚を持たなければいつまで立ってもそれこそ自立出来ない。では何故そのような意識を持つことが出来ないのか?そしてそれをどのように克服すべきなのか?この点についてですが、日本は国力に見合った扱いを受けていない。国際社会の中で大国として認められれば、そのようなコンプレックス(劣等感)もおのずと克服されると思います。
具体的には小泉首相の時代に行われた国連常任理事国への参加でした。米国・英国・仏蘭西が賛同したのに支那・中国、露西亜が反対して潰されました。どの国が日本の同盟国であり、敵対する国であるかは明らかです。今後も国力に見合った国際社会における発言力を求めることで、日本人の自覚は変わって行くと思います。
質問 ー 明治以降の近代社会の有り様をどのように考えるのか、戦後体制打倒というがではその対極にある戦前の復活、すなわち明治維新以降の近代社会とは本当に素晴らしいものであったのか?
この質問は私の弟子である有門大輔氏によるものであり、彼自身が自らのブログ「極右翼勢力」で書いているのでそこを紹介しておきます。
四宮正貴先生が答えて下さった。私も補足的な説明というか、その主張に関する注意点を述べた。ここからその部分だけを引用し紹介します。
昨日の講演の席上、私からの質疑に応えて下さった四宮先生は、かつて自身が新右翼運動に携わった経験から「戦後体制の打倒が『戦前への回帰』を意味するものではないし、そうであってはいけない。また、戦前がそんなに理想的な国家社会であったとしたら昭和維新運動も起きなかった」とした上で、同じく質疑に応えていただいた瀬戸弘幸主宰と同様に「近代の定義・否定はここで早急には答えの出せない、とてつもなく長いテーマになるでしょう」と結ばれた。
仰せの通り、近代の打倒・否定は私たちが生きている現世で確立されるほど容易なテーマではなく、いつか国民的または民族の議題として後々の世で正否を決してくれれば良いわけで、その繋ぎが例えば私などの使命だと思っている。
以上
私は明治維新では賊軍となった福島県人であり、今も毎年飯盛山で切腹して自害した会津白虎隊の墓参りを続けている人間でもある。近代の政治思想家・運動家として尊敬する人間は自由民権運動で郷土福島県が生んだ偉大なる人物河野広中先生です。
ややもすれば薩長主導であった明治維新以降の歩みを、全て彼等のせいにして全否定することに傾き兼ねない。しかし、そのような論に与しなかった最大の理由は確かに為政者ではなかったかも知れないが、東北人はこの明治維新以降の日本社会においては、決して恥ずべき如何なる生き方もしてこなかったと自負しているからです。
今回の地震でも見せた東北人の生き様とはしっかりと耐え、そしてしぶとく生きるというその精神に根差しています。
前に次のような本の贈呈を受けながら紹介をしないで来ました。本日紹介させて頂き御礼に代えさせて頂きます。
今「東北」の歴史を考える。 著 高山宗東 総和社
「千年に一度の震災」に遭った東北。がかつて東北を襲ったのは、地震や津波だけではなかった。
蝦夷征伐、天明の大飢饉、奥羽越列藩同盟・・・・「悲劇の歴史」である東北はまた「復興の歴史」でもある。
総和社
以上
←ブログランキング応援クリックお願いします。