【北京時事】中国河南省の駐馬店市汝南県で29日、酒に酔ってパトカーを運転していた同県公安局派出所所長が、出稼ぎ労働者5人をはねて死なせた。現場検証もせずに遺体を葬儀場へ運ぼうとした警察の対応に、現場に集まった数千人の住民は「証拠隠滅だ」などと激怒。パトカーを破壊するなどの大規模暴動に発展した。31日付の中国各紙などが伝えた。
中国では弱者に権力をちらつかせる警察の横暴への不満が頂点に達しており、「民怒(民衆の怒り)を静めるのは難しい」(ミニブログ「微博」への書き込み)のが現実となっている。
派出所所長の王銀鵬容疑者は逮捕され、パトカーの中から白酒(バイチュウ)が見つかった。死亡した5人と負傷した3人は浙江省へ出稼ぎに行くため長距離バスを待っているところだった。
[時事通信社]