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郵便不正:「取り調べメモ破棄」検察幹部らの不起訴不当

 村木厚子・元厚生労働省局長の無罪判決が確定した郵便不正事件の捜査で「取り調べメモ」を破棄したとして、証拠隠滅容疑などで告発された当時の検察幹部ら計16人を最高検が不起訴処分(容疑なし)にしたことに対し、東京第1検察審査会は「不起訴不当」を議決した。27日付。

 収賄罪などに問われ、実刑が確定した三井環・元大阪高検公安部長が告発、不起訴後に検審に申し立てていた。告発容疑は6人が証拠隠滅容疑など、当時の樋渡利秋検事総長ら10人が犯人隠避容疑。議決を受け、検察は再捜査する。

 議決要旨によると、6人は09年2月~10年3月、大阪地検で取り調べの際の個人的なメモを破棄。最高検が08年に、個人的メモについても証拠開示になる場合を想定して「適正管理」を通知していることなどから、「公文書に当たるものがなかったとは言い切れない」と判断した。当時の大阪地検、大阪高検、最高検幹部ら10人の上司についても監督責任に反していた可能性を指摘した。【鈴木一生、島田信幸】

毎日新聞 2011年10月30日 1時11分

 

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