2010年03月23日

「目に見える形で反論を提示する」:補足

 前回、書いた文章について、誤解を招きそうな点があるので、補足したい。

 僕は「表現規制と犯罪の発生の間に因果関係がある」とか「規制すれば必ず犯罪が増える」とは主張しない。文中でも述べたが、相関関係があっても因果関係のない例はいくらでもあるからだ。
 たとえば、トンデモさんの中には「日本人は肉を食べるようになったからガンが増えた」「肉食はガンの原因だ」と主張する人がいる。
 確かに日本人のガンは昔より増えているが、それは日本人がガンになりやすくなったことを意味しない。ここ数十年、医学の進歩によって多くの病気が治るようになり、日本人の平均寿命が大幅に延びた。つまり高齢者が増えた。高齢者ほどガンにかかりやすいから、ガン患者も増えているというだけだ。
 最近出たばかりの安斎育郎編著『これってホントに科学?』(かもがわ出版)には、同様の例として、重要犯罪の検挙率と女性の初婚年齢にも相関がある(初婚年齢が高くなるほど検挙率が下がる)と示されている。もちろん、これは冗談で、明らかに因果関係はない。

 ちなみにこの『これってホントに科学?』という本、僕の『ニセ科学を10倍楽しむ本』と同じく、子供向けのニセ科学警鐘本で、『水からの伝言』、血液型性格判断、マイナスイオン、アポロ陰謀説、ID論などが扱われている。お子さまのおられる家庭におすすめ。

 まったくの余談だが、15日の規制反対集会で、山口貴士弁護士に『ニセ科学を10倍楽しむ本』を差し上げようとしたら、「もう買いました」と言われてしまった(笑)。ありがとうございます。

 話を戻そう。
 僕が強調したいのは、マンガの表現と犯罪の発生の間に正の相関関係(表現が過激になれば犯罪が増える。規制すれば犯罪が減る)がまったく見られないということだ。
 両者に因果関係があると主張したいなら、まず相関関係があることを証明しなくてはいけない。でも、そんな証拠はどこにもない。
 証拠もないのに「アニメ文化やロリコン文化が性犯罪を絶対に助長している」などと決めつけるのは、絶対に間違いである。

 強姦の件数のグラフについても、補足しておきたい。
 前回の記事のコメントにこういうものがあった。

>ネットでバリバリの規制推進派の女性議員さんに性犯罪のグラフの事をメールした方がその女性議員さんから返事がきたようですが、性犯罪について女性は被害届を出しにくいからそのグラフは当てにならない!(要約)と一喝されたと書いていました。
>Posted by とも at 2010年03月19日 04:13

 その女性議員の主張には一理ある。強姦事件の被害者の多くは、訴え出ずに泣き寝入りする。だから実数は認知件数の数倍あると推測される。認知件数は実数を正確に反映してはいないのである。
 ただ問題は、60年代後半からの認知件数の大幅な減少だ。これは「泣き寝入りしている女性が多いから」では説明がつかない。被害に遭っても堪え忍ぶ女性は、昔の方が多かったんじゃないだろうか?
 70年代と言えば、ウーマンリブ(女性解放運動)なんてものが盛んで、権利を訴える女性が急速に増えてきた頃。そんな時期に、強姦されても泣き寝入りする女性が急増していたと考えるのは無理があるのではないか?
 同じ時期、殺人や強盗のような他の凶悪犯罪も減少していたことを考えると、やはり強姦事件の実数自体が減っていたと考えるべきではないだろうか。
 別のグラフも見てみよう。これも前回紹介した、東京都青少年問題協議会専門部会長の前田雅英氏の著書『少年犯罪』(東京大学出版会)74ページからの引用である。





 ……えー、同じページに石原慎太郎(現・東京都知事)原作の映画『太陽の季節』(1956年)のポスターが載ってるんですが(笑)。
 ペニスで障子を突き破るシーンがあまりにも有名な『太陽の季節』は、1955年に発表され、当時、ベストセラーとなった小説。Wikipediaの解説にあるように、高校生の無軌道な青春を描く不道徳な内容だったことから、おおいに騒がれた。一方では若者から支持され、「太陽族」なんていう流行語までできたそうだ。(さすがに僕も生まれる前の話なので、よく知らない)
『少年犯罪』の本文中に『太陽の季節』についての言及はないのだが、こうやって同じページに並べて載せると、まるで石原慎太郎作品が原因で強姦事件が増えたと言っているように見える。まあ、さすがに前田先生もそんなバカなことは言い出さないと思うが……。
 もちろん僕も『太陽の季節』が強姦の増加の原因だとは主張しない。当時すでに無軌道な若者が増えてきていて、『太陽の季節』はそうした世相を先取りして反映していたんじゃないかと思える。
 このグラフでも、60年代後半以降、少年による強姦事件の検挙人員数が急降下しているのが分かる。前田氏によれば、

>強姦罪は、認知件数の他に、届け出られない「暗数」の多い犯罪で、殺人や強盗より統計データの信用性は低いが、相対的な傾向は十分に読みとれる。

 前田氏自身が、「信用性は低いが」と断りつつも「相対的な傾向は十分に読みとれる」と言っているのだから、僕も同じことを言っていいのだろう。
「強姦の認知件数のグラフは信用できない」と言っている人に対しては、「でも、東京都青少年問題協議会専門部会長の前田雅英先生も『相対的な傾向は十分に読みとれる』と言ってますよ」と反論するのがいいだろう。

 ちなみに、僕がなぜ強姦だけでなく殺人の統計も示したかというと、多くの犯罪の中で、殺人の統計が最も信用できるからである。他の犯罪は、強姦と同じく、実数と認知件数の間に大きな開きがあり、実数の増加以外の要因で認知件数が上下してしまうのだ。
 たとえば若者の窃盗事件を見てみよう。これも前田雅英『少年犯罪』69ページからの引用である。



 ごらんのように、少年の窃盗事件の検挙人員率は、50年代後半から増加を続けている。
 でも、ちょっと待っていただたきい。少年の窃盗って、大半が万引きじゃないのか?
 実際、この『少年犯罪』56ページに載っているデータでも、少年の窃盗犯の中で、少年院送りにも保護観察にもなっていない事例が、90%以上もある。少年による窃盗事件の大半が、保護観察の必要もない微罪だということだ。



 僕が子供の頃、まだスーパーマーケットなんてものも少なく、ほとんどの商店は監視カメラなんか設置していなかった。しかもコンピュータによる商品管理なんかない時代だから、万引きの被害に遭っていても商店の方が気づかないという例が多数あっただろう。
 それに万引きに気づいても店主がいちいち警察に訴え出ないとか、万引きした少年を捕まえても警察に突き出さずにお説教や示談で済ます、というケースもよくある。
 だからこのグラフだけ見ても、少年の窃盗犯の実数が増えているかどうかは分からないのである。単に店の監視体制の強化で万引きが捕まる率が高くなったり、警察に突き出すケースが多くなっただけなのかもしれないのだから。

 やはり『少年犯罪』112ページより、占有離脱物横領罪の検挙人員率。



 確かに占有離脱物横領罪で検挙される少年は増えている。
 ところで、占有離脱物横領罪って、どんな犯罪だか、みなさんご存じだろうか? 僕も数年前までよく知らなかった。
 たとえば、拾ったお金をネコババしたり、ゴミ捨て場に捨ててあった自転車を修理して乗り回していると、交番にしょっぴかれてしまうのである。
 冗談みたいだが本当だ。ネットで「占有離脱物横領罪 自転車」で検索すると、捨てられていたり放置されていた自転車に乗っていたら、警官に呼び止められて交番に連れて行かれて調書を取られた……という例がたくさん見つかる。
 拾ったお金をネコババするのはまずいだろうが、捨ててあった自転車をリサイクルするのがなぜ悪いのか、理解に苦しむ。
 もちろん自転車だけではなく、まだ使える粗大ゴミなんかを家に持って帰るのも、占有離脱物横領罪である。警官に見つかったら「交番までご同行願います」となる。まずいなあ。我が家にもゴミ回収の日に拾ってきたぬいぐるみがあるよ(笑)。
 上の罪名別家裁処理状況のグラフをもう一度見ていただきたい。この占有離脱物横領罪、保護観察になる例は窃盗よりさらに少ない。ほんの1~2%程度だ。ほとんどの場合、調書を取っただけで、おとがめなしなんである。どれほどの微罪か、想像がつくだろう。
 にもかかわらず、警官は占有離脱物横領罪を熱心に取り締まる。おそらく、簡単に摘発できて、点数を稼ぎやすいからだろう。
 勘のいい方ならもうお気づきだろう。この占有離脱物横領罪、警察の取り締まりの変化によって、認知件数が大きく変わるのだ。ボロい自転車に乗っている少年を警官が呼び止め、「その自転車、どうしたの?」と訊ねる。その回数が増えれば、それに比例して認知件数も増えるのである。
 前田先生はこう言う。

> 現在の犯罪数の多さは、やはり窃盗罪と占有離脱物横領罪(図13)を中心としており、これに前述の強盗や恐喝を加えると、最近の少年犯罪の激増は、財産犯が核となっているともいえる。(112ページ)

 でも、その「中心」である窃盗罪と占有離脱物横領罪が、ほとんどが微罪であるうえ、認知件数が実数の変化以外の要因で大きく上下するものなので、説得力がない。
 他の多くの犯罪も、実数と認知件数に開きがあるものが多い。
 たとえば傷害や暴行。昔は子供同士が喧嘩してケガしたって、いちいち警察に訴えたりはしないことが多かった。
 あるいは恐喝。これも強姦と同じく、被害を受けても黙っている人が多そうだ。
 覚醒剤取締法違反。これももちろん、実数は認知件数よりはるかに多いだろう。
 器物損壊罪。「自動車に傷をつけられた」とか「自転車のタイヤをパンクさせられた」などというのも器物損壊だが、小さな被害でいちいち訴え出る人は少ないと思われる。実はこの器物損壊の認知件数が近年、急増していて、それが窃盗を除く一般刑法犯の認知件数を押し上げている。
(犯罪白書(平成21年度版)より)



 これらはどれも、時代による被害者の意識の変化(「些細な被害でも訴えよう」と思う人が増える)や、警察の取り組みの変化(取り締まりを強化する、職務質問の回数を増やす)など、実数の変化以外の要因で認知件数が大きく上下するのだ。
 もちろん児童ポルノ法違反もそうだ。よく「検挙件数が昨年より××%増えた」とか発表されているが、単に取り締まりがきびしくなっただけなんじゃないのか? という気がする。まあ、実在の児童を虐待して作られている本物の児童ポルノについては、もっとじゃんじゃん取り締まっていただきたいが。

 唯一、信頼できる統計は殺人である。殺人は認知件数と実数の開きは小さいと考えられているからだ。
 無論、殺人犯が死体をうまく隠したので、失踪事件として処理され、殺人とは認知されない例もある。しかし、そんなに多くはないだろう。少なくとも、60年代後半以降の殺人の認知件数の大幅な減少を、「犯人が死体を隠すのがうまくなったから」とは言えそうにない。



(犯罪白書(平成21年度版)より)

 強盗罪の統計も、以前は信用できたんだが、最近は怪しくなってきた。というのも、これまで窃盗罪が適用されていたかっぱらい事件に、強盗罪が適用されるケースが増えてきたからだ。(その分、窃盗罪の認知件数は減少しているはずだが、窃盗罪は強盗罪よりずっと多いので、減少は目立たない)

 ちなみにこの『少年犯罪』という本、2000年に書かれたので、「最近の少年犯罪は急増している」というスタンスで論じられている。確かに上の強盗のグラフでも、2000年までを見たらそう見える。
 実は少年犯罪だけではなく、90年代末から2000年代初頭にかけて、日本国内のあらゆる犯罪が急増していた時期があるのだ。



(犯罪白書(平成21年度版)より)

 この時期にいったい何が起きていたのだろうか? 理由はよく分からない。不景気や、世紀末の世相不安の影響だろうか?
 こういうことを書くと「外国人が増えたせいで治安が悪くなった!」と思いこむ人も多いようなので、その間違いも訂正しておく。平成20年のデータでは、検挙された全刑法犯(33万9,752人)のうち、外国人は3.7%、うち来日外国人は2.1%(7,148人)である。日本国内の犯罪の大半は日本人がやっているのだ。
 何にせよ、殺人、強盗、傷害、詐欺、恐喝、横領、強姦、強制わいせつ、放火、住宅侵入、器物損壊については、平成15年ごろがピークで、現在は減少に向かっている。殺人に関しては、平成19年に、1199件という戦後最低の数字を記録している。

 統計というのは重要なデータではあるが、必ずしも鵜呑みにはできない。統計の数字が上下する原因はいろいろ考えられるのだ。そこまで裏読みをしないと騙されることになる。


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http://hirorin.otaden.jp/t93569
この記事へのコメント
 今回、審議継続のニュースが流れた直後、日弁連が児ポ法に関し、以前は単純所持に反対していたのが、「状況を見て」賛成の意を示しましたね。
 どうもこのあたりきな臭く感じてしまいます。

 自分も、統計は鵜呑みにすべきでないし、状況が今と昔では異なるから一概に信用できない……と考えてはいましたが、「ならば統計をどう読み取るべきか」が分らない点がありました。今回の記事は、大変参考になりました。ありがとうございます。
 
 しかし、単純かつ「現在は犯罪が昔より増えた」と思い込んでいる人たちが、統計をここまで裏読みして、結論に到れるか……と考えると、ちょっと不安なところがあります。自分もそうだったので。
 児ポ法にしても「統計を見たら増えてる→今は児童ポルノが氾濫している→ならば規制しろ」という結論に飛びつき、簡単に済ませようという人が出てきそうですし。

 仮に、この表現規制条案が通ってしまった場合。
 これに引っかかり、検挙数が増え、実際の犯罪の件数は減ってもいないのに「検挙数が上がった→これで取り締まれた」と誤解され、そこから「もっとどんどん規制しろ」となったら。
 本当に、恐ろしい事です。

 なんとか、この記事の内容をより多くの人が目にして、統計鵜呑みは危険と感じてもらえればいいんですが。
Posted by 塩田多弾砲 at 2010年03月23日 17:47
反論ありがとうございます。(自分が言ったわけではないですが…)

しかし、あの委員会の連中、前でも言われてますがほとんど人工無能、先生の著書で言うところの「無敵くん」ですね。どうしようもありません。

こればかりは世論に訴えていくしかなさそうです。幸い6月までリミットは延長されたわけだから。


しかし、これに無条件に賛成する奴は新種のアホですか?言論の自由は公共の福祉云々で相殺したと仮定しても問題山積みなのに…
Posted by Xbeta at 2010年03月25日 21:21
ごぶさたしています。
今、小田原文学館で僕の脚本を中心にしてたささやかな展示会が開催されています。展示物の選択は市立図書館におまかせしましたが、なんと、あなたの「ようこそようこ」の同人誌も展示されていました。ご挨拶が遅れましたが、よろしく
ご容赦のほどを……
お時間があれば、桜の小田原見物のついでにお立ち寄りください。……首藤剛志
Posted by 首藤剛志 at 2010年03月26日 09:10
前回のブログで「それに、もしかしたら本当に因果関係があるのかもしれない。海外では「ポルノが性犯罪を抑制している」という研究があることもつけ加えておく。」と書いていた。

今回は「僕は「表現規制と犯罪の発生の間に因果関係がある」とか「規制すれば必ず犯罪が増える」とは主張しない。」とおっしゃられる。

せめて「あのブログはひっかけだったんです。私の読者から、相関関係があるように見えることと因果関係が証明できることを混同したブログに対する批判が出なかった事が残念です」というオチならば、山本弘さんを今までと同じ科学的思考をされる作家さんとして見続ける事が出来たのですが。
Posted by oykt at 2010年03月27日 02:14
日本人の死亡原因の何割が~だからってキャッチフレーズ見るたびに思うんですよね。
「いや、それぐらいでしか死ななくなっただけだから」って。

そりゃまあ、10割が苦しまず、悔いもなく、ぽっくり逝きましたって理想ではありますが。
Posted by くん at 2010年03月28日 04:23
>>oykt
可能性としてつけ加えた事と、「主張していない」と主張することは、別に矛盾していませんけど。
丁寧に読めば理解できるはずなので、いちゃもんつけたいにせよ、もう少し慎重に読みましょうね。
Posted by にけ at 2010年04月01日 07:21
む、後のQ&Aは山本さんの文が長すぎて、ケータイからだとコメントが読めなひ…ゾーニングで言われてしまった感がありますが、こちらに書かせていただきます。


私は表現の規制うんぬんより、エロ漫画を売る本屋の倫理をこそ問いたい!


私は以前本屋の店員でした。そこは小さいながら二店舗を経営し、一つは県内唯一のアニメグッズ専門取り扱い店でした。売り上げの半分は、コミックとアニメグッズを買っていく子供たちの小遣いです。で、その店は写真週刊誌や、中身見れない当時流行のヘアヌード写真集はありましたが、エロ本は一切取り扱っていませんでした。

かたやもう一店舗は、アニメグッズのない普通の本屋で、入ってたテナントビル改装中のため、立地条件の悪い仮店舗だったということもあり、利率を上げるためかエロ漫画も置いてました。

この経営者は、当たり前の倫理観を持っていたと思います。

エロの需要は常にあります。男は生理的に性欲処理の宿命からは逃れられません。私もたまにエロ漫画のお世話になります(^_^;)。規制推進派の中には、まずこういう人間の本能を分かってらっしゃらない方も多いのでは?

で、問題にしたいのは、さいたま新都心の紀伊國屋や書楽などの一流本屋が、漫画コーナーに普通の漫画ともろエロ漫画を並べて置いてる事実。まだ最近のコンビニが、エロ本コーナー表示をしている方が倫理観があるというものです。出版不況がなお加速する昨今ですが、一流本屋ぐらい「うちはエロ本置きません」ぐらいのスタンスで臨んでいただきたい。

エロ本は、思春期の子供が勇気を振り絞ってレジまで持っていくぐらい、買いにくい場所にあってちょうどいいと思います。

今回の件も、わざわざ規制法なんぞ作らなくても、本屋側の対応で何とでもなると思うんですけどね。アダルトDVDを置いてるレンタルショップは、なーんにも問題出てないのでは??


それと人口爆発のコメントがあったので補足すると、人口爆発はもう起こりません! 今、一人っ子政策を止めたとしても2030年には、あの中国が人口減少に転ずるそうです。世界的な少子高齢化は国連のデータで明らかなんですって(中公新書 大泉啓一郎著『老いていくアジア』より)。ガンダム世界が根底から否定されちゃったよ…(-.-)。オタクの方たちは萌えだの何だの言ってないで、是非リアル女性とガンガン付き合って、人口爆発に協力していただきたいっ!o(^皿^)o
Posted by ギルス at 2010年04月01日 18:19
こんにちは。初めまして。
ブログ楽しく読ませていただいてます。

「肉食はガンの原因だ」についてですが、「マクガバンレポート」や「The China Study」といった例もありますから、あながちトンデモではないと思います。
リンク先の内容についてはトンデモ部分は否めませんが…それもどっちもどっちじゃないでしょうか。突っ込みもトンデモな部分がありますね。

全体としてトンデモな印象だとしても部分的な推察や事実をも全否定することはないと思うのですが…

P.S.「アイの物語」購入、楽しく読まさせていただきました!
Posted by 紫蘇が好き at 2010年05月22日 14:27
>紫蘇が好きさん

 そのマクガバン・レポートというのはこういうものだそうです。

http://d.hatena.ne.jp/machida77/20090728/p1
http://d.hatena.ne.jp/machida77/20090802/p1
http://d.hatena.ne.jp/machida77/20090808/p1

http://d.hatena.ne.jp/NATROM/20090727#p1

 要するに、マクガバン・レポートなるものは実在するけれど、日本の書籍で紹介される内容は捏造が多い……ということらしいです。 
Posted by 山本弘山本弘 at 2010年05月23日 17:49
紫蘇が好き です。

レスとリンク、ありがとうございます。
リンク先は読んだことがありました。

それらの内容を踏まえてのコメントでした。

マクガバンレポートの、捏造ではない部分に基づき、ネットの所要量も計算できるサイトで献立をつくりますと、肉食ではレポート基準と所要量の基準を同時に満たすことは困難だと感じました。
また、リンク先を読みますと、もとのマクガバンレポートには次の記述があるとあります。「米国に渡って、動物性脂肪をほとんど含有せず、また乳製品をほとんどまったくといっていいくらいに含有していない伝統的な日本式の食事から、西欧式の食事に転換する日本人にあっては、乳癌及び結腸癌の罹病率が劇的に増えている。」

一般に肉食だと白米になりますよね。玄米で食べるよりも美味しいですから。食べ過ぎになりがちですし、味付けも濃くなりがちです。なおさら所要量を適正に満たすのは難しくなってきます。意志の弱い私ではどうしても偏りがちになります。部分的に所要量が足りていないせいか、余計なものを食べ過ぎてしまうのです。

成長期はともかくとしてカロリー制限が老化を送らせることといい、発芽玄米生菜食(かつ、オボ・ペスコ)あたりだと楽に項目を達成することができて良い感じでした。

世界の癌羅患率
http://ganjoho.jp/public/statistics/backnumber/odjrh3000000vdf1-att/fig22.pdf
乳癌
http://www7a.biglobe.ne.jp/~u171nt/fig15.jpg
世界の肉の需給
http://lin.alic.go.jp/alic/month/domefore/2009/nov/map.htm
牛乳の消費量
http://www.zennyuren.or.jp/milk_no_yakata/chishiki/keizai/62_u.htm

平均寿命を考え合わせてもとりあえずの相関関係が見られます。(世界の喫煙率に関しては調べていません)

また、玄米菜食ではなく生菜食で検索すると筋腫が縮小したとか癌が縮小したとか書いているブログも散見されます。

これらグラフやブログ、本来のマクガバンレポート、the China Studyの内容も考え合わせれば、より正確には「肉や牛乳を食べ過ぎると癌になる」と言ってよいのではないでしょうか。
もちろん長寿によって癌が増えることを否定するものではありません。
しかし、全年齢の羅患率を調べた場合、過去に比べ増加していることも事実です。あいにく全羅患率にそれほど差の無い年次の比較グラフしかみつけることができませんでした。
http://ganjoho.jp/public/statistics/backnumber/odjrh3000000vdf1-att/fig17.pdf
加齢以外の要因があるとみてよいでしょう。

私は自身も家族も周りの方も健康であってほしいと願っています。私自身の実体験として乳製品と肉(と白米)を減らしたことで花粉症と自殺したくなるほどの鬱に改善があったことや過食が減ったことが肉食を肯定できない理由としてあります。
癌とは関係ありませんが。

マクガバンレポートの改ざんやその他のトンデモを追求することは情報をよみとく上で重要ですし、ありがたいです。
しかしトンデモが間違っているからといって読者が「肉を食べても問題ない」と捉えかねない論旨展開には検証が不十分であると考えます。

長文失礼致しました。
Posted by 紫蘇が好き at 2010年05月29日 21:33
本来なら、後のQ&Aの方にコメントするべきなのですが、携帯からだとできないので、こちらにコメントします。

先生は本文で「数十年前まで日本では、同性愛は不道徳な行為」というような事を言っていましたが、江戸時代までは男性同士の恋愛は普通の事でした。
時代小説には「陰間(少年男娼、男色家)」が出てくるし、『パタリロ!』単行本59巻では「陰間茶屋(陰間を集めて客をとらせている店)」が出ています。(ちなみに陰間茶屋の仕来たりは遊郭と変わらないようです。)

wikipediaで「衆道(若衆歌舞伎の女形が修行のために客をとっていたことからきた、男性同士の恋愛の道)」を見てみると、日本書紀が書かれた頃から男性同士の恋愛はあったようです。
それが不道徳な行為となったのは、江戸時代の改革による風紀の粛正とキリスト教の教えによるもの、だそうです。
まあ、風紀を粛正しても、こういった事はいつの時代もいたちごっこなので、キリスト教の背後にあった、鎖国によって開いた兵器の質の差が最大の原因ではないか、と思いますが。

女性同士の恋愛の方は分かりませんが、少なくとも男性同士の恋愛を禁忌と見なすのは、日本の歴史からすれば短い期間の事だ、というのを最後に記します。
長文失礼いたしました。
Posted by 宮崎県民 at 2011年06月13日 20:18
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