FC刈谷との練習試合でドリブルシュートを決めた玉田(右)=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木本邦彦撮影)
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名古屋グランパスは29日、愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターでFC刈谷と練習試合を行い、8−0で勝った。22日の大宮戦(NACK)から、サイドアタッカーからトップ下のポジションに変わったFW玉田圭司(31)が新バージョンのフィット感をさらに高めて、11月3日のC大阪戦(豊田ス)に向かう。
イメージを膨らませるには絶好の機会だった。東海社会人リーグのFC刈谷を相手に、玉田がゴール中央で多彩な攻撃を繰り出した。前半30分すぎ、2タッチでマークを振り切って左足でシュートを放つと逆サイドぎりぎりにゴール。相手も思わず「はーっ」とため息を漏らすほど、きれいな形で決まった。
「今のポジションのほうが自分には合っているかな。常に真ん中で、前に向かっていけるからね」
今季は3トップのサイドアタッカーを務めてきたが、MFダニルソンの2試合出場停止によって、大宮戦からはシステムを変えた。ボランチを1人から2人にし、玉田はトップ下に入って、同点ゴールを決め、逆転勝ちを呼び込んでいる。
練習試合でゴールは1回だけだったが、質の高い攻撃のイメージは、さらに鮮明になった。前半10分すぎにはゴール前でポスト役となって金崎のゴールをアシスト。ケネディのダイレクトパスに反応して飛び出す場面もあり「ジョシュアの近くでいつもプレーできるのはやりやすい」と、玉田はコンビプレーにも好感触がある。
首位・柏を勝ち点3差で追い、残り4試合。逆転優勝に向け、玉田は自分のスタイルだけでなく、チーム全体のバランスにも目を向けた。
「攻撃面だけじゃなくて、守備面でもプラスになっている。オレとジョシュアで真ん中を抑えて、(相手の)最終ラインにうまくプレッシャーがかかるようになった」
ダニルソン出場停止の2試合限定バージョンになるか、ラスト3試合を含めて逆転優勝へのシナリオとなるのか。シーズン自己新の14点目を狙う玉田のプレーがカギを握っている。
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