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【プロ野球】

逆転ヤ!! 満員神宮が味方 宮本が決勝犠飛

2011年10月30日 紙面から

ヤクルト−巨人 6回裏1死満塁、宮本が勝ち越しの中犠飛を放つ=神宮球場で

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◇セ・CSファーストS第1戦 ヤクルト3−2巨人

 頼れるチームリーダーの千金打に、ヤクルト側をびっしり埋めた透明傘がキラキラ輝いた。6回に1死から田中の内野安打や敵失などでつくった満塁機に、宮本が勝ち越しの中犠飛。東京音頭がこだまし、ベンチのナインも飛び上がって喜びを爆発させた。「いい投手なので全神経を集中していったが、あんなにうまく打てるなんて。もう一度打てと言われてもできるかどうか」と自画自賛。小川監督も「持ち場、持ち場で皆よくやってくれた。きょうのゲームは最高じゃないですか」と興奮気味だ。

 悪夢のV逸から、日本一奪還への再スタート。ヤクルトはけが人続出で最大10ゲーム差を逆転された。一方の巨人は尻上がりに調子を上げ、下馬評では巨人有利の声が多かった。「だけど、短期決戦なら何が起こるか分からない」と、プロ17年目のベテランはにやり。「最後の最後まで集中する。向こうも集中しているんだから、相手を上回る集中をしないと」と、ナインに気合を注入し続けてきたが、その言葉を勝負どころで体現して見せた。

 1週間後の11月5日に41歳の誕生日を迎える体はボロボロだ。9月末に肺炎で4試合休んだ後、勝負の14連戦の間に両足太ももが肉離れ寸前に。ユニホームの下ではテーピングで固めていた。それでも強行出場していたのは、勝利の美酒を10年ぶりに味わいたかったから。その夢が消えたとき、一度は燃え尽きかけたというが「最終戦まで日にちが空いていたのが良かった」と心と体をリセット。太もももかなり回復。「シーズンの悔しさはシーズンでしか返せない。V逸の借りは来年返す。でも、可能性が残っている以上、新たな闘いとして日本一を目指す」と前を向いた。

 2位を確保したおかげで本拠地開催。今季30勝14敗7分けと相性がいいホームで王手かけた。「神宮サマサマだね。スタンドを見たら神宮で良かったと思った」と、宮本は今季最多の3万2339人と大入り満員のファンに感謝。2位のアドバンテージはもう一つ。30日は引き分けでもファイナル進出が決まる。 (竹村和佳子)

 

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