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第三話 昔はいろいろとありました
むかしむかし………花咲く庭で二人は出会って…だけど訪れたのは残酷な現実…二人はぶつかって戦って伝え合って…抱きしめ合って親子になって二人の時間は静かに優しく………




「流れていってるんだって思ってたんだけどな…それがなんでまた…こんな事にッ!?」
「あ~、え~と………」

フェイトのこんな事と言うのはヴィヴィオの大人モード…実際フェイトは機動六課の時にこの姿を見た事があった……敵としてだが…….。
なのはは、フェイトに対してどう説明しようか考えていた。
するとヴィヴィオが、

「いや あのねフェイトママ? 大人変化自体は別に聖王化とかじゃないんだよ……魔法や武術の練習はこっちの姿の方が便利だからキチンと変身出来るように練習もしてたの……なのはママにも見てもらってもう大丈夫だねって」

ハッ!

「そうなの!」

フェイトに対して説明し、なのはも急いで賛同する。

「でも………」

しかしフェイトはヴィヴィオが心配で納得がいかない。

「んー……………」

考えこむヴィヴィオ…そして、

「クリス変身解除モードリリース!」

ヴィヴィオは変身をとく。
そしてフェイトに、

「何より変身したってヴィヴィオはちゃんとヴィヴィオのまんま! ゆりかごもレリックもないんだし、だから大丈夫…クリスもちゃんとサポートしてくれるって」

ピッ

自分の気持ちを伝えクリスも右手をあげて意思表示をする。

「うん……」

なんとか納得するフェイト。

「心配してくれてありがとうフェイトママ、でもヴィヴィオは大丈夫です、それにそもそもですね? ママ達だって今のヴィヴィオくらいの頃には、カナリやんちゃしてたって聞いてるよ?」

カアァ……

「そ、それは、その」
「あははー」

ヴィヴィオの鋭い突っ込みに対して顔を真っ赤にするフェイトとなのは。

「そんなわけで、ヴィヴィオはさっそく魔法の練習に行ってきたいと思います」
「あ、私も!」
「いいですか、フェイトママ」
「はい、気をつけて」







「………って事になっててね、本当にびっくりしたんだけど、エリオとキャロは聞いてたりした?」

なのはとヴィヴィオが家を出た後、フェイトは遠距離家族の定時連絡中であった。

「大人モードって単語だけはたまに」
「でも、まさか変身制御の事とまでは」
「やっぱりー?」

エリオとキャロの話を聞いて再び落ち込むフェイト。

「ヴィヴィオ魔法も戦技も勉強するのが好きですから出来る事はなんでも試して見たいんですよ」
「ヴィヴィオはあれでしっかりしてます、心配ないと思いますよ」
「………………うん」

エリオとキャロの意見を聞いたフェイトは元気になったようだ。

「そっちはどう? お仕事の調子は」
「今日もホントに平和でしたよ」
「今やってる希少種観測ももうすぐ一段落ですから来月にはフェイトさんのところに帰れそうです」
「本当? 私も休暇の日程調整してみるね」
「はい」
「お買い物に行きたいですー♪」







「やっぱりいいなー、大人モード♪ ねークリス♪」

ぴっ

「だよね~♪」

ヴィヴィオの問いに右手をあげて答えるクリス。

「ね、ヴィヴィオ?」
「はい?」

そんなヴィヴィオにはのはが話かける。

「大人モードはヴィヴィオの魔法で自分の魔法をどう使うかは自分で決める事なんだけど……いくつか約束して欲しいんだ」
「うん」
「大人モードは魔法と武術の練習や実績の為だけに使うこと、イタズラや遊びで変身したりは絶対にしないこと……ママとの約束」
「うん、遊びで使ったりは絶対しません」
「天に誓って?」
「天と星に誓って」

なのはと指切りするヴィヴィオ。

「それに魔法で身長がママよりおっきくなったって心まで大人になるわけじゃないもん、ヴィヴィオはまだまだ子供だからちゃんと順番追って大人になってくよ……普通に成長してこの姿になった時に恥ずかしくないように……自分の生まれとなのはママの娘だって事にえへんと胸を張れるように」

なのはは、それを聞いて

「ちょっと生意気!」
「にゃっ!」

思い切りヴィヴィオを抱きしめた。

「にゃー! せっかくイイ事を言ったのにー!」
「あはは♪」

クリスとレイジング・ハートはそんな二人を見つめていた。






市民公園内 公共魔法練習場


「じゃ、基本の身体強化系からね、それから放出制御!」

ヴィヴィオがクリスに言って、クリスが右手を上げて返事をする。

「クリスの慣らしもあるんだから、いきなり全開にはしないんだよ」
「だーいじょーぶ!」

ヴィヴィオは構えながら考える。

(帰ったみんなにメールを送って…ノーヴェにも、明日から一杯、一緒に練習しようねって伝えて…)

やることが山積みのヴィヴィオは、ふとある友達を思い出す。

(ああそれから、またあの子に会いに行こう…わたしの故郷に咲いてた花と、綺麗な世界の写真を持って…)

そう考えながらヴィヴィオは腕を振った。



同時刻 ナカジマ家

「へー、ついにヴィヴィオもデバイス持ちっスか」
「よかったね、今度見せてもらおう」

ウェンディとディエチはそう言った。
一家の主、ゲンヤが尋ねる。

「高町嬢ちゃんちの一人娘か、今いくつだっけ?」
「10歳ですね、4年生ですよ」

答えたのはギンガ。

「もうそんなか、前に見た時は幼稚園児くらいだったと思ったがなぁ…」
「それ、六課時代じゃない」
「もうだいぶ前っスよ」

突っ込みを入れるディエチとウェンディそれを聞きながらチンクはノーヴェに質問する。

「ヴィヴィオの武術師範としては、やはり嬉しいか」
「え」

突然の質問に固まるノーヴェは、

「別に師匠とかじゃないよ、一緒に練習してるだけ、まだまだ修行中同士、練習ペースが合うからさ…」

と、照れながら答えたところでノーヴェは思い出した。

「あ、おとーさん、ギンガ、あたし明日、教会の方に行ってくるから。」
「そう」
「いつものお見舞いか?」
「ん、そんなとこ」
「じゃ、あたしも行くッス!セイン姉と双子をからかいに!」
「姉も行きたいな、久し振りに」
「えー!?」
「だめよーあんまり大勢で押しかけちゃ」




場所は再び戻り市民公園

宗サイド

俺は市民公園に来ている。
因みに一人だ。
あの後シャルとヴィヴィオの家に行ったがすれ違いになり……シャルは試験とかで聖王教会に行ってしまったので俺は練習をしに来たんだが…人がいる。

なんだ?
今日は珍しく人がいる…金髪の大人の女性……参ったな練習が出来ないぞ。

俺がそう考えてると女性と目があった。
てかこっちに近付いてくる。

「こんばんは、宗さん」

その一言で女性の正体がわかった。

「お前…ヴィヴィオか?」
「はい!」

ヴィヴィオは元気良く返事をし元の姿になる。

「驚いたな……変身制御…身体強化系の魔法か?」
「はい! でも良くわかりましたね…大人モード」
「俺も出来るからな」
「ええっ!?」
「今度見せてやるよ…で、一人か?」
「なのはママと一緒に………って…あれ?」

なのはママねぇ~、さっきから見られてる感じはしてたが…………何故隠れる?
堂々と出てくれば良いのに……。

「あ、あの、宗さん!」
「ん?」
「明日はその、お、お暇ですか?」
「暇だけど?」
「あ、明日、一緒に聖王教会に行きませんか!? お、お友達を紹介したくて!」
「ああ、良いよ…暇だからな」
「本当ですか!」

うわ、良い笑顔だ……なんか、ぱあぁって…表現をつけたいな。
するとレヴィが………

『新しくお友達楽しみだなー♪』

などと言い出した。
やれやれこいつも子供だな。





聖王教会本部

シスターセインはある部屋にいた。

「今日もお日様一杯のいい天気だよ」

花瓶の水を取り換て、カーテンを開ける。

「そうそう、午後にはヴィヴィオとノーヴェ達が会いに来てくれるってさ」

この部屋のベッドの上で眠り続ける、少女へセインは話しかける。

「楽しみだね、イクス」

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