社会
制限区域でコメを生産 田村市の農家に勧告
(福島県)
原発事故の影響で稲の作付けを制限されたにも関わらず、生産を続けていた農家が田村市にいたことがわかった。県は、この農家に対し、収穫したコメを廃棄するよう勧告した。
なお、収穫されたコメは、市場には出回っていないという。
食糧法に基づく勧告を受けたのは、田村市都路町の農家の男性だ。
県によると、この農家の田んぼは緊急時避難準備区域にあり、4月に政府から稲の作付けを制限されたが、コメを作付けした。
その後、県が生産をやめるよう指示していたが、今月20日までに1.8トンを収穫、さらに3.6トン分の収穫も続けているという。
このため県は、収穫したコメとまだ刈り取っていない分すべてを来月7日までに廃棄するよう、口頭と文書の両方で勧告した。
*県の会見
「このコメが出ることで、消費者なりコメの出荷販売事業者に大変不安や混乱が出るし、我々としては風評被害が大変懸念される」
県や田村市は、この男性のもとを毎日訪ね説得していたが、廃棄することを拒否しているという。
男性は、「自分で作ったコメを自分で売るのは勝手。コメは販売したい」と話しているそうで、県は、勧告に従わない場合は、罰則規定のある「命令」を出さざるをえないとしている。
[ 10/28 19:31 福島中央テレビ]