前会長 発覚直前に10億円余
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前会長 発覚直前に10億円余

10月29日 4時32分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

大王製紙の前の会長がグループ企業から100億円を超える資金を引き出していた問題で、前会長は、問題の発覚直前に立て続けに借り入れを行い、わずか4日間で10億円余りを引き出していたことが特別調査委員会の調査で分かりました。会社側は、前会長を東京地検特捜部に刑事告訴する方針で、借り入れが増えたいきさつや金の使い道について今後、解明が進められるものとみられます。

大王製紙の井川意高前会長(47)は、去年5月から先月までの間にグループ企業7社から合わせて106億円余りを引き出し、このうちの59億円以上が返済されていないままになっています。28日、会社が公表した特別調査委員会の報告書によりますと、井川前会長は、問題が発覚する直前の先月初旬、金融機関が営業していない土日を挟んで4日連続で借り入れを行っていました。その際、グループ企業の役員に自分の銀行口座に入金するよう電話で指示し、借り入れの総額はわずか4日間で、10億5000万円に上りました。会社側は、前会長が巨額の金を個人的に使ったとして近く、特別背任の疑いで東京地検特捜部に告訴する方針です。特捜部は、前会長が短期間に立て続けに借り入れを行ったいきさつや金の使い道について解明を進めるものとみられます。一方、井川前会長の代理人の弁護士は28日夜、記者会見し、「特別調査委員会の調査は、会社と一体となって行われ不公正だ」と改めて主張したうえで、前会長が、説明責任を果たし、金の使い道などを明らかにしたいと考えていることを示しました。