東日本大震災
東日本大震災に関する情報や復興を目指す被災者の様子を伝える。
【暮らし】ジュニア女子の下着選び 成形ではなく保護「ブラジャーって、いつから着ければいいの?」。保護者が子どもだったころに比べ、発育が早まっている現代っ子。小学校高学年から中学生までのジュニア女子の下着を選ぶとき、どんなことに気をつければいいのか。専門家に聞いた。 (小形佳奈) 教えてくれたのは下着メーカー・ワコール(京都市)ファミリーウェア営業部の川野佳代さん。小中学生がブラジャーを着ける目的は、発達する乳腺を守るための脂肪の沈着、つまりバストの成長を妨げずに保護すること。大人用とは型や機能が異なるという。 個人差があるが、発達に応じて三段階の過程がある。第一段階は「乳頭が隆起して痛い、かゆいといった違和感が出てきたら、胸部にクッション性のあるキャミソールやかぶるタイプのブラジャーを」と川野さん。 輪郭がはっきりしたら第二段階。膨らんできたと保護者が気付くのもこのころ。初経の前後一年くらいにあたる。女性ホルモンの分泌が盛んになり、体形が急激に変化する。新陳代謝も活発になり汗をよくかくので、伸縮性や吸水速乾性に優れたものを選ぶ。 また、ヒップが丸みを帯びてくるので、ショーツも子ども用から尻に余裕を持たせたジュニア用に。太ももが前に張り出すのもこのころの特徴で、大人用だと脚ぐりが窮屈に感じられることもある。 初経から一年くらいたつと、第三段階。脇から脂肪が付き外側に膨らみが偏っていたバストが全体的にふっくらする。ブラジャーの見た目は大人用と同じだが、補正目的でワイヤが金属製の大人用とは違い、ジュニア用は柔らかい樹脂製で、揺れを抑える役目をする。「発達途中で硬い女の子のバストは『寄せて上げる』必要はない。大人用だとワイヤがあたって痛いし、成長を阻害する」(川野さん) 初経から三年くらいが大人用のブラジャーに切り替える目安。ただ、試着してワイヤがあたると感じるうちは、ジュニア用でよい。 ワコール人間科学研究所の調査では、十一歳でバストが膨らみ始めている割合は、一九八〇年が46%だったのに対し、二〇〇〇年には63%。十二歳までに初経を迎えた割合も20%から38%に。ブラジャー着用率が六割に達するのも中学二年から小学六年へと二学年早まっている。 こうした変化を背景に、同社は二〇〇一年から、小学四年から中学二年生とその保護者を対象に、成長過程や下着の選び方を出張講師が解説する「つぼみスクール」を開いている。自分たちの少女時代との違いに驚く母親が多いという。 下着メーカー「アツギ」も、「守る」「包む」「支える」の三段階でブラジャーを販売している。イオンやイトーヨーカ堂などスーパー各社も、プライベートブランドでキャミソールやブラジャー、ショーツをそろえる。 「買う前に毎回採寸し、試着して」と川野さん。床と水平に、トップバストは膨らみをつぶさず、アンダーバストを締め付け過ぎないように測る。 百貨店では、採寸や選び方の相談に応じるところが多い。高島屋東京店(東京都中央区)では、子ども用品売り場で二千〜三千円台のキャミソール、二千〜四千円台のブラジャー、千〜二千円のショーツなどを扱う。販売員は下着メーカーの研修を受けている。「初めての場合、白いシンプルな下着を選ぶお客さまが多い」という。スーパーは百貨店より安めの価格設定だが、売り場で採寸をしていないところもある。 PR情報
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