「父親の葬儀費なく…」木箱に死体遺棄　４２歳男逮捕

　川崎市中原区のアパートの空き部屋から遺体が見つかった事件で、神奈川県警は２５日、死体遺棄容疑で、今年５月頃まで部屋に住んでいた住所不定、無職、菅原敦容疑者（４２）を逮捕した。

　県警によると、菅原容疑者は平成２２年１０月ごろ、同区上平間のアパートで、死体を遺棄した疑いが持たれている。菅原容疑者は２５日午前０時５５分ごろ、ＪＲ川崎駅前の交番に出頭。「２２年１０月に、父親が布団の上で死んでいるのを見つけたが、葬儀をするお金がなかったので隠した」と容疑を認める供述をしているという。県警は、遺体はこの部屋で同居していた７０代の父親とみて、身元の確認と死因を調べている。

　また、菅原容疑者は今月まで父親の年金を受け取っており、県警は年金をだまし取った詐欺の疑いもあるとみて捜査を進める。

　遺体は横幅１メートル、縦５０センチ、高さ５０センチの木製の茶箱に入れられており、粘着テープでふたが止められ、布団がかぶせられていた。