燃料費高騰のため2005年に惜しまれつつも一度閉館となっていた名湯「うらほろ留真(るしん)温泉」が2011年3月14日に再オープン
したので遅ればせながら行ってきました。
「留真温泉」までは浦幌町の町内(市街)からと本別町方面からの2通りの行き方があるんですが、今回は本別町を通って行ってみました。道道56号線から道道947号線に約4km山側に進みます。以前は林道でしたが現在は舗装されています。
大自然に囲まれた山奥の中に、真新しい施設が見えてきました。昔の面影が全くないのはちょっと寂しい気もしますが、駐車場も広く近くにはコテージもあります。
館内は浦幌産カラマツ材を使った木の温もりが感じられる優しい造りで、くつろぎの空間となっています。売店も充実していて地元の特産品や、ちょっとした軽食もあります(右下)。
脱衣所もきれいでピカピカです。リターン式のコインロッカーと脱衣棚があります。もはや山奥の秘湯に来たという感覚はとっくに失せています。
朝11時オープンで、この時すでに玄関前には数人の人がオープンを待ちわびていましたが、Qちゃんは鍵が開くと同時に館内にダッシュ無人の浴室内の撮影に成功しました ピカピカの浴室内の壁面には2槽に分かれた湯船が並んでいました。かすかに硫黄臭も漂っています。
湯口からは泉温の異なるお湯がそれぞれの浴槽に注がれています。pH値9.8の高アルカリ性のツルツルした「美肌の湯」です。泉温が29.5度と低いため加温して掛け流しています。加温には浦幌産のカラマツチップを使用しています。
向かって左側の湯船は40度に調整されています。循環はしていませんが誠に残念ながら塩素殺菌しています。浦幌町も保健所の圧力に屈したんでしょうかね。昔の基本に戻って欲しいもんです。
向かって右側のひと回り小さい湯船は42度に加温調整されています。道内トップクラスの高アルカリ泉ですが、「本物の源泉掛け流し」じゃないので複雑な気分です。町民を猛毒の塩素に漬けるのはどうかと・・・。
小ぶりながら「露天風呂」もあります。以前の混浴露天風呂がこのような形で復活しました。もっとも公共温泉で混浴ってのは町議会が承認しないでしょうけどね。
案内には「自然に囲まれ四季折々の景色を楽しみながら、ゆったり留真のお湯をお楽しみください。」とあります。これから植樹して庭園風にするんでしょうが、人工的な美しさはやはり自然の美しさにはかないません。
自然石をコンクリートで固めたような湯口からは、これも加熱したお湯がチョロチョロと流れていました。泉温を計ってみると40.5度でした。湯船が浅めに造られているので寝湯感覚で入ると気持ちがいいです。
泉温が低いのを生かし、飲泉場を設けたのは評価できます。飲んでみると温泉たまご風味(謎)良いお湯には違いないのだから、せめて小さくてもいいから「源泉水風呂」くらいは造って欲しかったな~。飲めるほど新鮮なお湯なのにね。
泉質は成分総計0.164g/kgの「単純硫黄泉」で、泉温29.5度の温泉が毎分314リットルで自噴しています。pH値9.8は道内トップクラス、オソウシ温泉「鹿乃湯荘」
にとてもよく似ています。いいお湯なのに塩素殺菌の表示が。。。
建物の横には「温泉スタンド」がありました。ここで源泉を無料で汲んで持ち帰ることが出来ます。温泉水が飲めるっていう点だけが唯一お勧めポイントかな。