県内ニュース基準値超えたセシウム検出廃棄物を搬入 埼玉から県内へ、県が事業所へ指導徹底
2011年10月28日 11:47
県外から搬入される産業廃棄物について、県は27日、埼玉県からの廃棄物から基準値(1キログラム当たり200ベクレル)を超える910〜227ベクレルの放射性セシウムが検出され、一部が米沢市の業者で焼却処理されていたと発表した。県は放射性物質に汚染された廃棄物の搬入を防ぐため、事前検査による安全確認を指導していたが、今回のケースでは、関わった業者が確認を怠っていた。県は再発防止に向け全事業所に対し指導徹底を図っていく。
検出された放射性物質の濃度は周辺地域への影響も含め、いずれも人体に影響がないレベルだった。 県循環型社会推進課によると埼玉県の業者は、放射性物質検査の結果判明が、検査機関の混雑により遅れ、安全が確認できていなかったにもかかわらず、9〜10月にかけて近隣県などから集めた木くずや廃プラスチックなどの廃棄物(がれきなど災害廃棄物は含まない)計約1500立方メートルを産廃業者のディスポ(米沢市)に搬送。10月末に9月分と10月分の検査結果が判明し、9月分から1キログラム当たり227ベクレル、10月分から910ベクレルの放射性セシウムが検出されたことが分かった。 同課は「事前検査による安全確認をしないまま搬入したことで、受け入れを未然に防げなかった」と説明。運び込まれた廃棄物の一部は既に焼却され、未処理の分は埼玉県の業者に引き取るよう指導した。 震災に伴うがれきの処理に関連し、県は8月、「災害廃棄物の県内受け入れに関する基本的な考え方」をまとめ、県外で屋外保管された産業廃棄物についても基準値を設定、事前検査による安全確認を指導していた。
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