トップ
|
ログイン
世に倦む日日
critic5.exblog.jp
本と映画と政治の批評
by thessalonike5
アクセス数とメール
今日
昨日
since 2004.9.1
ご意見・ご感想
最新のコメント
ブログ主さんへお伺いを、..
by 玄明 at 01:02
ここ最近TPPはアメリカ..
by 33 at 16:07
反TPPの旗手・中野剛志..
by liberalist at 15:48
TPP-4.世界一の農業..
by nyckingyo at 04:45
アメリカに住んでいながら..
by nyckingyo at 04:44
TPPの最大の問題は、一..
by electron at 22:25
前の方ご指摘の、ラジオ放..
by 玄明 at 01:34
自分はOWSやデモより,..
by 33 at 15:59
OWSも確かに情報は少な..
by 33 at 11:40
最新のトラックバック
ナオミのチャントから、 ..
from NY金魚
以前の記事
2011年 10月
2011年 09月
2011年 08月
more...
since 2004.9.1
XML
|
ATOM
skin by
thessalonike5
テレビが報道しないTPPの政局 - 中野剛志がやっと出た
昨夜(10/27)のNHK-NW9では、野田佳彦が、APEC諮問委員会のメンバーである経済界代表の訪問を受け、TPP交渉に参加するよう要請を受けた
ニュース
をトップに配置、「しっかり受け止めて今度のAPECに臨みたい」と発言する場面を放送した。また、前原誠司が会見で、「最終的に結論を出して決めるのが政治の責任だ」と不敵な面構えで嘯く映像も見せ、政権がTPP参加に向けて盤石の態勢で臨んでいて、APECでの交渉参加が揺るがない決定事項であるように報道していた。TPP交渉参加は、もはや後戻りできない絶対的国是であるかのように説明し、抵抗勢力は排除されるだろうという見通しを含意したニュースに演出されている。典型的な情報工作だ。面白いことに、読売の
記事
が「TPP推進派巻き返し」と題して、同じ内容を伝えている。情報の中身は全く同じで、読売もNHKも、実質的にTPP推進派による政治宣伝なのだが、読売の記事の方が立場(党派性)に正直な書き方をしていて、NHKのような悪質な欺瞞性が薄い比較になっている。TPPをめぐる昨日の攻防の中で、推進派に都合のいい情報をピックアップしたという作為を隠していない。昨夜の大越健介は、この問題で報道するべき最も重大な情報に全く触れなかった。それは、谷垣禎一と山口那津男が会談して、APECでのTPP参加表明は拙速だと確認した
事実
である。
TPP推進派と反対派の攻防は拮抗している。鬩ぎ合っている。自公が党首会談して、APECでの交渉参加表明に否定的な方向に傾いたニュースは、TPP反対派にとって朗報であり、日比谷での決起集会の成果として反対派を勢いづかせる情報だ。だから、大越健介とNHKはこの事実を夜の放送からオミットした。世論への「悪影響」を未然に防ぐための措置である。JA全中が公表した356名のTPP反対
請願議員
の件についても、NHKはニュースで報じておらず、この2日間の夜7時と夜9時のニュース番組の話題になっていない。不思議なことだ。TPP推進派にとって都合の悪い政局情報が隠蔽され、テレビ報道から封殺されている。他にも、自民党内におけるTPP反対派の動きは、NHKでは一度も詳しく報道されたことがないのではないか。全中の356名の議員名簿の内訳を見ると、自民党は議員全体の8割を超える署名(166名)を載せている。自民党の中には「TPP参加の即時撤回を求める会」があり、
118名
の賛同者を集め、反TPPの議員連盟の中では唯一
公式Blog
を公開して活動している。昨日(10/27)の党TPP調査会では、派閥領袖の古賀誠が、「党として反対の立場を明確にすべきだ」と発言、石原伸晃のようなTPP推進派は少数で力も弱い。この議連が主導して総務会と両院議員総会に持ち込めば、必ず反対派の多数で党論を纏めることができるだろう。
テレビが報道しない、TPP推進派に不利な情報として、県知事の動きがある。10/27、
富山県知事
の石井隆一が、TPP交渉参加に否定的な見解を述べた。このニュースは、東京のマスコミは全く報じていない。10/26、
新潟県知事
の泉田裕彦が、政府のTPPの拙速な対応を批判、十分な情報がないまま交渉参加の議論がされていると言っている。明確な反対の立場表明ではないが、新潟の生産者の事情を考えれば、泉田裕彦がTPP反対に旋回するのは時間の問題だろう。米作農家を潰されたら、コメで産業構造の裾野(清酒・米菓)が広がる新潟経済は破滅する。10/26、
栃木県知事
の福田富一が、「賛成できる環境には全くない」と会見で発言、現段階での反対を表明した。10/25、
福井県知事
の西川一誠が農水省と民主党本部を訪問、TPPへの拙速な参加決定を行わないように要請している。小さくないニュースだが、テレビ報道には取り上げられていない。10/24、
愛媛県知事
の中村時広が、この問題で政府を批判、現段階ではTPP交渉参加に反対の立場を表明した。10/24、
香川県知事
の浜田恵造が、TPP交渉参加には現時点で反対だと意向を表明した。今週に入って、上の6県の知事がTPP参加に反対もしくは11月の交渉入りに否定的な見解を示している。先週までに反対・慎重の態度を明らかにしていたのは、鹿児島、宮崎、熊本、佐賀、高知、徳島、群馬、秋田、青森、北海道の10道県の知事。
注意を喚起させられたマスコミの情報として、毎日の記者が昨日(10/27)、「TPP交渉参加は本当に必要か」と題した
論説記事
を書いている。そこには、「国民の大多数にとって、TPPのリスクは大きく、メリットはわずかだろう。野田佳彦首相が参加を思いとどまってくれることを願う」とあり、これまで社説で論じてきたTPP推進翼賛論とは逆の主張が述べられている。毎日の主筆は岸井成格である。TBSの週末番組に出演し、9月末から毎回のようにTPP推進論のコメントを吐き、「国論は二分されているが、わが社(毎日)は交渉参加に賛成だ」と強調、世論工作の先頭で旗を振ってきた。毎日がTPP反対派の記者にうした論説を出させたことは、要するに、世論の全体がTPP推進で固まるどころか、TPP反対派が次第に多数化する状況があり、それが明瞭になってきたので、「保険」のために二股をかけておこうというアリバイ工作の動機からだろう。TPP推進派の劣勢が際立ってきた証拠であり、APECでの交渉参加を断固支持するとしてきた毎日の立場が揺れ始めている。同じマスコミの日和見的挙動は、テレ朝の報ステでも認められる徴候で、10月初旬には五十嵐浩司が、「私は交渉参加には賛成です」と言ってTPP加盟を翼賛、世論を扇動していたのが、最近はトーンダウンになり、古舘伊知郎のTPP慎重論が前に出る姿勢に変わっている。「TPPは第二の普天間になる」と正論を言い、TPP参加に警告を発するようになった。
これもテレビでは報じられてないが、10/27に連合の
古賀伸明
が、TPP参加について慎重な対応を求め、政府・与党に情報公開と掘り下げた議論を要求している。これまで連合は経団連と歩調を合わせ、一貫してTPP交渉参加に積極的で、民主党政権の背中を押し続けてきたが、やや慎重論の方へスタンスを寄せた発言をしている。傘下の組合の中にも、TPP反対の勢力が少なくないのだろう。総じて、1か月前とは少し風向きが変化した。それと、特筆すべきマスコミ報道の事件として、10/27のフジのとくダネに中野剛志が出演した。録画がネットに上がっていて、昨日はその話題で持ちきりだったようだが、中野剛志の研究室に
電話
をかけ、この政治戦の中心で活躍することを
切望
した身としては、ようやく動き始めたかと安堵を覚える。番組での中野剛志の態度や言動には賛否がある。しかし、主張は正論であり、それを伝える方法という点でも、中野剛志の側に不具合を責められる理由があるとは思えない。基本的に、TPPは笠井信輔のような資質の者が解説できる問題なのだろうか。笠井信輔はワイドショーのキャラクターとして決して不適格ではないが、この者がキャスターとして説明できる話題は、芸能とか映画とか音楽とか、せいぜい殺人や強盗などの社会面的事件とか、いわゆる古典的なワイドショーのネタの範疇だろう。それは、何も笠井信輔やとくダネに限ったことではなく、長島一茂に時事を喋らせているテレ朝も同じだが、そうした前提が異常なのである。
私を含めて少なくない者は、こうしたマスコミの常態を苛立たしく思っている。お笑い芸人をテレビに出して時事の話をさせ、マスコミの筋書きどおりの口上と主張を垂れ流させ、B層大衆の視聴者を洗脳し、世論を捏造し、親米新自由主義の政策方向へ既成事実を固めていく政治のあり方に対して、渾身の怒りと憤りをもって拒絶しているのである。この国の欺瞞と腐蝕の象徴の一つが、あのようなワイドショーやニュース番組のキャスターなのだ。「大衆性」を演出するために動員される、頭の中がカラッポのテレビのキャラクターが、政治や経済を「わかりやすく」語る場を偽装し、官僚や米国や財界が刷り込もうとする政策思想を、正とし善とし良として視聴者に伝達するやり口だ。そして、暴露にも批判にも感情の起伏は当然に随伴する。憤りは体から表出する。今の地に堕ちた言論空間で、感情抜きの批判などないし、そんなものはあっても偽物だと私は思う。例えば、金子勝。5年以上前、小泉改革の頃は、TBSの週末番組に登場したとき、「改革」を刷り込む岸井成格の詭弁を見逃さず、それに対して激怒して反論を挑んでいた。CMの間に大喧嘩になり、関口宏が仲裁に入ったハプニングもある。それで当然なのだ。真実を求めるのは正義の心があるからである。ところが、最近の金子勝は馴れ合いのマスコミ論者になり、岸井成格がどんな暴論や妄言を並べても、それを横から遮ろうとしない。黙って頷いて聞いている。許さず、眦を決して、岸井成格を罵倒することが、われわれ国民を正しく代弁する行為なのだ。
マスコミを木っ端微塵に粉砕してやりたいと思う衝動や憤懣があって当然ではないか。松蔭が革命家たり得たのは、誰よりも純粋で激情の人だったからだ。
by
thessalonike5
|
2011-10-28 23:30
|
Trackback
|
Comments(
0
)
トラックバックURL :
http://critic5.exblog.jp/tb/16536942
トラックバックする(会員専用)
[
ヘルプ
]
名前 :
URL :
非公開コメント
※このブログはコメント承認制を適用しています。ブログの持ち主が承認するまでコメントは表示されません。
削除用パスワード
昔のIndexに戻る
政局にせよ - 「TPP交渉参... >>
ブログパーツ
世に倦む日日
Google検索ランキング
下記のキーワード検索で
ブログの記事が上位に 出ます
NHKスペシャル 激論2009
竜馬がゆく
花神
世に棲む日日
翔ぶが如く
燃えよ剣
王城の護衛者
この国のかたち
源氏物語黄金絵巻
セーフティネット・クライシス
本田由紀
竹中平蔵
皇太子
江川紹子
G20サミット
新ブレトンウッズ
スティグリッツ
田中宇
金子勝
吉川洋
岩井克人
神野直彦
吉川元忠
三部会
テニスコートの誓い
影の銀行システム
マネー敗戦
八重洲書房
湯浅誠
加藤智大
八王子通り魔事件
ワーキングプアⅢ
反貧困フェスタ2008
サーカシビリ
衛藤征士郎
青山繁晴
張景子
朱建栄
田中優子
三田村雅子
小熊英二
小尻記者
本村洋
安田好弘
足立修一
人権派弁護士
道義的責任
古館伊知郎
国谷裕子
田勢康弘
田岡俊次
佐古忠彦
末延吉正
村上世彰
カーボンチャンス
舩渡健
秋山直紀
宮崎元伸
守屋武昌
苅田港毒ガス弾
浜四津代表代行
ガソリン国会
大田弘子
山本有二
永岡洋治
平沢勝栄
偽メール事件
玄葉光一郎
野田佳彦
馬渕澄夫
江田五月
宮内義彦
蓮池薫
横田滋
横田早紀江
関岡英之
山口二郎
村田昭治
梅原猛
秦郁彦
水野祐
ジョン・ダワー
ハーバート・ノーマン
アテネ民主政治
可能性の芸術
理念型
ボナパルティズム
オポチュニズム
エバンジェリズム
鎮護国家
B層
安晋会
護憲派
創共協定
二段階革命論
小泉劇場
政治改革
二大政党制
大連立協議
全野党共闘
民主党の憲法提言
小泉靖国参拝
敵基地攻撃論
六カ国協議
日米構造協議
国際司法裁判所
ユネスコ憲章
平和に対する罪
昭和天皇の戦争責任
広田弘毅
レイテ決戦
日中共同声明
中曽根書簡
鄧小平
国民の歴史
網野史学
女系天皇
呪術の園
執拗低音
政事の構造
悔恨共同体
政治思想史
日本政治思想史研究
民主主義の永久革命
ダニエル・デフォー
ケネー経済表
価値形態
ヴェラ・ザスーリッチ
李朝文化
阿修羅像
松林図屏風
奈良紀行
菜の花忌
アフターダーク
イエリネク
グッバイ、レーニン
ブラザーフッド
岡崎栄
悲しみのアンジー
愛は傷つきやすく
トルシエ
仰木彬
滝鼻卓雄
山口母子殺害事件
ネット市民社会