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市民が撮った「震災」募集 仙台の2団体、企画写真展
| 市民に震災写真の提供を呼び掛けながら、開催している写真展=仙台市青葉区のせんだいメディアテーク |
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市民が撮影した東日本大震災の写真収集に、それぞれ取り組んでいる仙台市内の2団体が共同で、「市民が撮った震災記録写真展」を青葉区のせんだいメディアテークで開いている。震災の記憶の風化を防ぎ、さらに多くの市民に写真の提供を呼び掛ける狙い。11月10日までの期間中の土曜と日曜、写真展会場で、写真の持ち込みを受け付ける。
写真展を開催しているのはNPO法人「20世紀アーカイブ仙台」と、せんだいメディアテークのプロジェクトチーム「3がつ11にちをわすれないためにセンター」。 アーカイブ仙台は4月1日に、震災後の市民生活をとらえた写真を集めるプロジェクトを開始。これまで宮城県内から約8400枚を集め、うち1065枚をインターネット上で公開している。 センターも、市民活動に携わる個人・団体が復旧・復興の過程を取材し、発信・記録する活動を展開。収集した映像、写真、音声などの資料を「震災復興アーカイブ」として記録保存している。 写真展は、さらに家庭に眠る震災当時の写真を収集しようと、共同で企画。これまでにアーカイブ仙台に寄せられた写真のうち約20点をパネルにして展示している。 市民からの写真の提供は土曜と日曜の午後1〜6時、会場で受け付ける。宮城県内の被災地全域が対象で、期間内に提供を受けた写真は、アーカイブ仙台とセンターの共同所有となる。 アーカイブ仙台は、より多くの人に記憶を共有してもらおうと、収集した写真を集めた本の出版計画を進めている。アーカイブ仙台の佐藤正実副理事長(47)は「お互いの記録の充実につながると考え、センターとの共同募集を決めた。携帯カメラの写真も、将来の記録遺産になりうる。ぜひ提供をお願いしたい」と呼び掛けている。 写真はDVDなどに記録した上で、写真ごとに撮影者名(ハンドルネーム可)、撮影場所、撮影日時の掲載情報を添付して持ち込む。連絡先は20世紀アーカイブ仙台022(387)0656。
2011年10月28日金曜日
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