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食品安全委の姿勢に疑問の声

10月28日 5時7分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

国の食品安全委員会が27日、食品に含まれる放射性物質による内部被ばくを累積で100ミリシーベルト程度に収めるべきだとする見解をまとめたことについて、専門家からは、十分な議論がないままこれまでの説明が変更されたとして、委員会の姿勢に疑問の声が上がっています。

食品に含まれる放射性物質を巡って内閣府の食品安全委員会は27日、自然から受ける放射線を除き一生の間に累積でおよそ100ミリシーベルト以上被ばくすると、がんの発生率が高まるおそれがあるなどとして、食品による内部被ばくをおおむねこの範囲に収めるべきだとする見解をまとめました。しかし、食品安全委員会のワーキンググループは、これまでの消費者に対する説明会などで、100ミリシーベルトには内部被ばくのほか、体の表面に放射線を受ける外部被ばくも含むという説明をしてきており、食品安全委員会の小泉直子委員長は、これまでの説明が不適切だったと認めました。これについて、食の安全の問題に詳しい消費者問題研究所の垣田達哉代表は「本来、こうした変更がされる場合は十分な議論がなされるべきで、今回の答申には疑問を抱かざるをえない。食品安全委員会は消費者に分かりやすく説明する必要がある」と指摘しています。