11・15 サッカーW杯予選 北朝鮮戦
産経新聞 10月28日(金)7時55分配信
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埼玉スタジアムで行われたW杯予選・日本対北朝鮮戦に駆け付けた北朝鮮サポーター=9月2日(桐山弘太撮影)(写真:産経新聞) |
■22年ぶり、課題山積の一戦 制裁なし崩し? 渡航自粛緩和に言及
サッカーワールドカップ(W杯)ブラジル大会のアジア3次予選の北朝鮮戦が11月15日に平壌で行われる。日本代表の平壌入りは22年ぶり。国交のない北朝鮮で、ザックジャパンはどう戦い、サポーターはどう声援を送るのか。政府は渡航自粛緩和の可能性に言及した。
藤村修官房長官は27日の記者会見で、平壌で行われるサッカーW杯アジア3次予選の対北朝鮮戦について「重要な試合であり、日本代表が最大限、力を発揮できるよう、政府としてもサポートしたい」と述べた。政府は平成18年以降、北のミサイル発射に対する経済制裁の一環として、北への渡航自粛を国民に求めている。藤村氏の発言は、応援に向かうサポーターを例外扱いし、自粛の緩和に踏み切る可能性に言及したものだ。
政府は9月に埼玉で行われた北朝鮮戦でも、北朝鮮国籍保有者の入国を原則禁じた制裁の「例外」として選手団の入国を許可。7月のアジア・オリンピック評議会総会でも北代表団の入国を認めている。
今回の緩和が実現すれば、北への渡航については制裁発動以降初めてのケースとなる。拉致問題や核開発問題で進展がない中、既成事実が積み重なり、なし崩し的な制裁緩和につながる恐れもある。藤村氏は、北への渡航の目的や期限を区切るかどうかに関し「まだ中身は決めていない」と述べるにとどめた。
政府は、北への出国を認める場合でも、安全上の配慮から数百人に抑える方向で検討している。国交も大使館もない北朝鮮では、万一の場合の邦人保護すら困難とみられるためだ。
平成17年のW杯アジア予選では、平壌での北朝鮮−イラン戦で観客が暴徒化。国際サッカー連盟(FIFA)の裁定で、次の日本戦が第三国のタイに会場を移して行われた経緯もある。
経済制裁で法的に制限されている北への物品や現金持ち込みを、どこまで徹底できるかも問題となる。
藤村氏は「双方のサッカー協会で協議が行われている。その調整を踏まえて政府全体で対応する」と述べたが、北への渡航には課題が山積している。
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最終更新:10月28日(金)9時3分
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