東北楽天が6選手を指名 プロ野球ドラフト東北楽天は投手2人、野手4人の計6人を指名した。1位ではほかの2球団と競合した藤岡貴裕投手(東洋大)を抽選で外したが、直球と変化球の切れが武器の武藤好貴投手(JR北海道)を即戦力右腕として1位で獲得した。2位は最速153キロの直球を持つ右腕釜田佳直投手(石川・金沢高)、3位は内野手として期待する三好匠(福岡・九州国際大付高)を指名。4位は強肩強打の岡島豪郎捕手(白鴎大)、5位は広角に打てる技術を備える北川倫太郎外野手(高知・明徳義塾高)、6位は俊足の島内宏明外野手(明大)との交渉権を獲得。東北関係者はいなかった。 <野手底上げを重視 東北関係選手の指名なし> 【解説】大学ナンバーワン左腕の東洋大藤岡を外し、JR北海道の即戦力右腕武藤を1位指名した。2位以下は大学生2人、高校生3人を獲得。「投手・内野手」の3位三好を含め野手の指名は4人。チームの課題となっている野手層の底上げを考えた布陣となった。育成も外野手1人を指名した。 武藤は切れのある直球とフォークボールが武器。制球も良く、先発として期待される。藤岡の抽選を外した星野監督は「当たりじゃなかったな」と残念がった一方で、「(武藤は)社会人でしっかりやっている。速さ、制球力ともに平均的で、フォークボールが良いという印象。即、1軍でやってもらいたい」と期待した。 2位釜田は、バランスの良いフォームから150キロを超える直球を繰り出し、超高校球右腕として甲子園でも活躍した。「高校生としては出来上がっている。即戦力に近い」(星野監督)と評価が高い。 3位の三好は高校では投手だったが、シュアな打撃が高く評価されており、内野手としての指名。4位岡島は強肩強打の即戦力捕手。5位北川と6位島内は手薄な外野陣を強化する意図が見える。 今ドラフトに当たり、星野監督は「高校生にいい選手が多いから迷う。勝つことを考えると即戦力だが、その後を考えたら将来性も必要」と臨んだ。その意味では社会人と大学生が計3人、高校生3人とバランスが取れていた。ただ「社会人の投手がもう1人欲しかった」と本音も漏らした。 東北関係選手の指名はなかった。米田代表は「リストアップはしていたが、(他球団との)巡り合わせが悪かった」と話す。今回は地域密着よりも、チームの課題解消を優先した結果と言えそうだ。(中村紳哉) 2011年10月28日金曜日 |