小型レーザー除染装置を開発
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小型レーザー除染装置を開発

10月28日 5時7分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

レーザー光線を使って放射性物質を効率よく除去できるうえ、持ち運びやすい小型の装置を福井県の研究チームが開発し、東京電力福島第一原子力発電所の事故による除染作業にも活用できる技術として注目されています。

装置を開発したのは、福井県の「若狭湾エネルギー研究センター」に所属する峰原英介研究開発部長らの研究チームです。装置は、強いレーザー光線を一点に集中させて発生し、高速で動かすことにより、原発の配管などに付着した放射性物質を表面部分とともに薄く削り取る仕組みです。また、削りカスを装置内部の集じん機に閉じ込めることができるほか、表面部分だけを削り取るため、廃棄物の量も従来より最大で1000分の1程度まで減らせます。装置は高さと幅がおよそ30センチ、奥行きが40センチ程度で、研究チームによりますと、放射性物質の除去装置を持ち運びしやすい程度に小型化させたのは世界で初めてだということです。今回の装置は、原発から出る放射性廃棄物を減らすとともに、原子炉の廃止に向けて解体作業が進められている「ふげん」の廃炉処理にも活用しようと7年前から開発が進められていたもので、今後、原発事故の除染作業にも幅広く活用できる技術として注目されています。