2011年8月28日 21時11分 更新:8月28日 21時34分
【ニューデリー杉尾直哉】AP通信などによると、国際テロ組織アルカイダのナンバー2で、リビア人のアティヤ・アブドゥルラフマン幹部が22日、潜伏先のパキスタン北西部・部族支配地区「北ワジリスタン管区」で殺害された。米政府当局者が27日明らかにした。殺害状況の詳細は明らかにされていないが、米中央情報局(CIA)の無人機空爆による殺害とみられる。
アブドゥルラフマン幹部は、今年5月のビンラディン容疑者殺害後、組織トップになったアイマン・ザワヒリ容疑者に次ぐ地位に昇格し、組織運営に携わっていたとされる。殺害が事実であれば、アルカイダは大打撃を受けることになる。
アブドゥルラフマン幹部は88年、リビアからアフガニスタンに渡り、ソ連軍と戦うムジャヒディン(イスラム聖戦士)集団に参加したとされる。このころにビンラディン容疑者と知り合ったとみられ、アルカイダ創成期からのメンバーだった。イラクや北アフリカのアルカイダ関係者に信頼され、各地で組織を拡大したとされる。
ザワヒリ容疑者はカリスマ性にかけるため、アブドゥルラフマン幹部が不在となれば組織運営に影響が出るのは必至とみられる。