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» 2011年10月27日 16時09分 UPDATE

タイ洪水、PCメーカーに痛手 HDDの供給不足予測 (2/2)

[台北 24日 ロイター]
REUTERS
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供給不足でコスト負担が増加

 Appleのティム・クックCEOは先週、業界全体でHDDが不足するだろうと述べている。

 また台湾第2位のDRAMチップメーカーであるNanya Technologyは、HDD不足の影響がある程度及ぶものと予想している。

 「ノートPCはどれもHDDを必要とするため、11月、12月から1月にかけてIT業界全体に影響が及ぶことなるだろう。これはDRAMにとってもマイナスの要素だ」とNanyaの副社長のパイ・ペイ・リン氏は先週の決算発表会見で記者らに対し、語っている。

 ノートPC受託生産で世界第1位と第2位の台湾Quanta ComputerとCompal Electronicsは、HDDは「完成済みのコンポーネント」であり、受託製造業者ではなくクライアント企業が自ら調達するものだと述べている。

 両社とも、まだクライアントからは最新情報を受け取っていないという。

 世界第2位のコンピュータメモリチップメーカーである韓国Hynix Semiconductorは、HDDメーカーやPCベンダーの現在の在庫レベルからして、同社にはまだタイの洪水被害の大きな影響は及んでいないという。

 既に洪水の影響が及んでいる製品もある。例えばソニーは洪水の影響で工場が稼働停止となり、カメラやレンズキット、ヘッドフォンなど、一部の新製品の発売を延期している。

 またFrost & Sullivanのリール氏によると、PCメーカーはHDDの供給不足によるコスト増分を自ら負担せざるを得ないという点でも打撃を被ることになるという。

 「増分のコストを吸収しなければならないのはPCメーカーだ。顧客にコストを転嫁するわけにはいかない。増分のコストを吸収するために、PCメーカー各社は大きなプレッシャーの下に置かれることになるだろう」と同氏は指摘している。

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