関東地方でも場所によっては高い放射線量が検出され、住民の不安が続くなか、東京・世田谷区は、砂場があるすべての公園で放射線量の詳しい測定を26日から始めました。
世田谷区では、今月半ば、住宅の床下にあった瓶に入った放射性物質が原因で、周辺で高い放射線量が検出され、住民に動揺が広がったほか、関東各地でも場所によっては高い放射線量が検出されるなど、住民の不安が続いています。世田谷区は、子どもたちが遊ぶ身近な場所も調べてほしいという声が多く寄せられたことから、独自に砂場のある258の公園すべてを対象に放射線量の測定を始めました。測定は、委託を受けた専門の業者が、砂場の高さ5センチ、樹木の付近で高さ5センチと50センチ、それに1メートルの空気中の放射線量を調べます。測定は来月下旬までに行われ、結果は随時、区のホームページで公表されることになっています。世田谷区は、これまで学校などの教育施設のほか、区内の1平方キロメートルごとにおよそ70か所で空気中の測定をしていますが、原発事故が原因とみられる高い放射線量は検出されていません。世田谷区公園緑地課の笠原聡課長は、「放射線量を細かく測ることで住民に安心してもらいたい。高い数値が出た場合は土を取り替えるなど、速やかに対応したい」と話しています。