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論文撤回 ウェブ・チャット

Retraction Watch / 2011.10.11 07:25 / 推薦数 : 2

Nature.com

Retraction Watch

共同で

論文撤回に関するウェブ・チャットを開きます。

ロンドン時間で10月11日火曜日午後4時開始

なので

日本時間で10月12日水曜日午前0時開始

となります。

こちら

を参照ください。

 

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びまん性大細胞型B細胞リンパ腫に対する化学療法リツキシマブがB型肝炎再燃に及ぼす影響を調べた

臨床研究論文が埼玉医科大学国際医療センターのグループから2010年に発表されました。

しかし、

2011年8月、この論文は撤回されました。

 

撤回理由は、

the authors failed to obtain Institutional Review Board approval for the research and failed to obtain written informed consent from all of the participants.

 

とあります。

すなわち

埼玉医科大学の研究倫理委員会の承認を得ずに臨床研究が実施され、さらに患者さんからも同意を得ていなかった

 

ということです。

 

ところが論文中には、

This study was approved by the ethics committee of Saitama Medical University, and complied with the Helsinki Declaration. All patients gave written informed consent.

 

と記載されており、

この記載が明らかなウソ

だと判明したわけです。

 

さて、この「臨床研究」に「参加した」患者さんは341名。 

患者さんにも謝罪せねばならないのでは?

 

参考

悪性リンパ腫の年間発症率は日本人で約10万人に10人程度。

悪性リンパ腫のうち日本ではほとんどが非ホジキンリンパ腫。

非ホジキンリンパ腫のうち55%がびまん性大細胞型B細胞リンパ腫。

ということは、

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の年間発症率は日本人で約10万人に5人程度。

日本の人口を1億2000万人とすると、

びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の新規患者さんは年間6000人。

 

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研究論文の共著者となるには、その研究にある程度貢献せねばいけません。

どの程度の貢献度が必要かというと、

これは定かではありません。

 

共著者に絡んだ問題は多岐にわたります。

ギフトオーサーシップ、

ゴーストライター、 

著者の順序、

ダブル筆頭著者、トリプル筆頭著者

ダブル責任著者

などなど

 

自分がある研究に十分貢献していながら、その研究論文の共著者に入れてもらえなかった。しかも自分より貢献度の低い人が、共著者になっている。

はらわた煮えくり返るでしょう。

 

さて今回紹介する撤回論文のタイトルです。

Discovery of transcriptional regulators and signaling pathways in the developing pituitary gland by bioinformatic and genomic approaches" [Genomics 93 (2009) 449-460] 

 

この論文は9人の著者よりなります。

6人がミシガン大学の関連施設

3人が独立行政法人理化学研究所

の所属となっています。

 

論文撤回は、雑誌編集長の要求によりなされました。

問題は、論文投稿の経過中におきました。

元来共著者であったある人物が、他の共著者により、

共著者の名前からはずされた。

はずされた共著者は、そんなことは知らずに、気がついたら、自分の名前の抜けた論文が掲載されていた。

 

最初は10人の著者だったのですが、最後に残ったのは9人。

はずされた人物は理研のひとかどうかはわかりません。

はずした人は9人中のひとりで、これも理研の人かどうかはわかりません。

いずけにせよ

はずされた人、怒り沸騰したのでしょう。

そこで、雑誌社に連絡をとり、 問題を提起。

 

論文が撤回されるまでにいたってしましました。

 

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2重投稿に対する謝罪の手紙

Retraction Watch / 2011.10.09 00:01 / 推薦数 : 2

2重投稿に対する謝罪の手紙です。

 

 

To the Editor:

I sincerely apologize for the unacceptable intellectual overlap and self- plagiarism of my article entitled “Delay in Diagnosis and Treatment of Blunt Intestinal Perforation Does not Adversely Affect Prognosis in the Pediatric Trauma Patient” published in the April 2010 Journal of Trauma—Injury, Infection, and Critical Care. It is significantly similar to an article I previously published in the January 2010 Journal of Pediatric Surgery. Both studies were derived from a multi-institutional database organized through the American Pediatric Surgical Association's Committee on Trauma and sought to determine the impact of delay in diagnosis of blunt intestinal injury in children. Unfortunately, I failed to appropriately reference the original work published in the Journal of Pediatric Surgery. Furthermore, in presenting the results of the two studies, I duplicated much of the Introduction, the structure of the Methods and Results sections, and the content of the Discussion section. Despite the data being original in each article, this is a clear violation of the policies of The Journal of Trauma—Injury, Infection, and Critical CareThe Journal of Pediatric Surgery, and publication ethics as provided by the Council on Publication Ethics.
Consequently, I as lead author request that this article be retracted because of my self-plagiarism. I sincerely regret any embarrassment that I have caused The Journal of Trauma—Injury, Infection, and Critical CareThe Journal of Pediatric Surgery, and my coauthors on the American Pediatric Surgical Association's Committee on Trauma.

出展はこちら

 

小学生のころ

いたずらをして

担任の先生から

反省文を

書かされたこと

を思い出しました。

 

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ウィキペディアを盗作

Retraction Watch / 2011.10.08 00:00 / 推薦数 : 1

ウィキペディアに掲載されている英文を丸写した論文が撤回されました。

撤回された論文はこちら

 

撤回理由の一部を以下に示します。

 

From a limited, non-exhaustive check of the text, several elements of the text had been plagiarised from the following list of sources:

Dihydroxyacetone - Wikipedia, the free encyclopedia

 StateMaster - Encyclopedia: Dihydroxyacetone

 

以下、ウィキペディアより

 

 In the 1950’s Eva Wittgenstein at the University of Cincinnati, furthered researched with Dihydroxyacetone. Her studies involved using DHA as an oral drug for assisting children with glycogen storage disease. The children received large doses of DHA by mouth, and sometimes spit or spilled the substance onto their skin. Healthcare workers noticed that the skin turned brown after a few hours of DHA exposure.

 

 

以下、撤回論文より

In the 1950s, Eva Wittgenstein at the University of Cincinnati did further research with dihydroxyacetone. Her studies involved using dihydroxyacetone as an oral drug for treating children with glycogen storage disease (Wittgenstein and Berry, 1960). The children received large oral doses of dihydroxyacetone, and sometimes spit or spilled the substance onto their skin. Healthcare workers noticed that the skin turned brown after a few hours of dihydroxyacetone exposure.  

 

ネットで簡単に盗める時代、

逆に言えば

盗んだこともネットで簡単に発見できる時代でもある。 

 

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米国研究不正取り締まり局が、研究不正者を摘発しました。2011年になって6人目となります。

 

摘発されたのは

Scott Weber氏。

彼の撤回論文については、

ここ と ここ で 

以前に紹介しました。

 

1 参考文献の引用がでたらめなこと

2 過去に同じ内容が発表されていること

  

が問題となっていたと。

 

2. については2重投稿であろう、

と紹介していたのですが、

過去の同じ内容

というのは、他人の書いた論文だったのです。

すなわち

盗作です。

 

さらに

盗作がばれないようにするため、

参考文献内の盗作ねたの論文の掲載年度を偽って記載していたのです。

すなわち

「参考文献の引用がでたらめ」

というのは故意によるものだったのです。

 

さすがは

米国研究不正取り締まり局

かなり徹底的に調べています。 

 

3年の刑が言い渡されました。

 

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弟子の過ちをかばわない師匠

Retraction Watch / 2011.10.06 00:04 / 推薦数 : 1

前回

弟子の過ちをかばう師匠

をとりあげましたので、

今回は

弟子の過ちをかばわない師匠

です。

 

師匠はUlrich氏、ドイツ Max Planck Institute of Biochemistry の分子生物学のディレクター

 

弟子はAoki氏、三重大学生物資源学研究科准教授

 

両者が著者となっている撤回論文は2本(JBC1996 JBC2004)。

 

実はこの問題、論文撤回Watchにて数多くとりあげてきました

 

師匠Ulrich氏は雑誌社に連絡して研究不正の疑いのある論文を撤回しました。弟子のAoki氏が筆頭著者である2本の論文です。

このうち1本はUlrich氏は責任著者とはなっておらず、Aoki氏が責任著者です。

さらに論文撤回にあたってUlrich氏はAoki氏に連絡が取れなかったとされています。

Ulrich氏は責任著者であるAoki氏の承諾なしで、論文を撤回したのです。

弟子をばっさり切り捨てたのです。

 

Ulrich氏はAoki氏のことを自分の弟子とは思っていなかったのかもしれません。

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弟子の過ちをかばう師匠

Retraction Watch / 2011.10.05 00:07 / 推薦数 : 1

自分の弟子には大きく成長してもらいたい。師匠として弟子を育てるのは、大変なことです。

 

そんな弟子が何か過ちを犯したとき、

 

自分の弟子に限ってそんな過ちをするはずはない

として弟子をかばう師匠と

自分の弟子の過ちを素直に認め、すっぱり切り捨てる

師匠の

2種類にわかれます。

 

まずは、弟子の過ちをかばう師匠の紹介です。

 

師匠はGross氏、現在、米国コーネル大学薬理学教授

弟子はHattori氏、獨協医大代謝内分泌内科元教授

 

現在のところ、Hattori氏の絡んだ獨協医大代謝内分泌の論文は7本が撤回されています

このうち1本には師匠Gross氏が共著者として名前を連ねています。

Retraction Watch では、実際に師匠Gross氏に連絡をとり、撤回論文に関するコメントを得ることに成功しています。

 

以下、師匠Gross氏のコメントと、Retraction Watch での紹介文を要約補足します。

 

当時英国で研究をしていたGross氏のもとにHattroi氏は留学しました。留学を終えHattori氏は日本に帰国。Gross氏は米国に移りましたが、Hattori氏の才能にほれこんだGross氏はポスドクとしてHattori氏を呼び寄せました。

 

撤回された論文が執筆されたのは、Hattori氏がポスドクを終えて日本に帰国してからかなりたってからのこと。Gross氏は英文の執筆を助けたことで共著者となった模様。

Gross氏いわく

Hattori氏の学術的昇進にねたみを抱いたライバルが、Hattori氏の論文の誤りを指摘し、匿名で雑誌社に連絡したのだ。 論文は撤回され、そのおかげで、Hattori氏は、研究の世界から離れ片田舎で医師として医療活動をするのみとなってしまった。非常に嘆かわしい。

 

となります。

ようするにGross氏の見解によるとHattori氏はライバルの嫉みにより失脚させられた

ということです。 

 

Retraction Watch の サブタイトルには

Did grudge lead to scientist's fall?

 

嫉みが科学者を失墜させたのか?

 

とあります。

 

Retraction Watch ではGross氏の見解に

ついて肯定も否定もしていませんが、

行間から読み取れることは、Gross氏の見解に否定的で疑問を投げかけているように思えます。

 

こちらのサイトをご存知の方は、

Hattori氏の失墜は

ライバルによるものでもなく、

論文撤回によるものでもない、

Hattori氏の失墜の原因は

自らの研究不正

とお考えではないでしょうか?

  

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論文の訂正記事はある意味で重要なのですが、その論文に関わりのない人にとってはどうでもよいような訂正記事もあります。

 

 

 

米国NIHグラントのグラント番号が間違って記載されていたので、それを訂正する記事です。

 

一般の読者にとってはどうでもよいこと。

この責任著者は、こんなどうでもよい訂正記事をだしていますが、

もっと大事なことをお忘れなのではないでしょうか?

 

 

 

上に示しました2つの論文は実験条件が異なるため、同じ図が得られることは不可能です。

にもかかわらず全く同じ顕微鏡写真が掲載されています。

うっかりミスは誰にでもあり得ますので、

もし不注意で誤った図を掲載していたのなら、これこそ訂正すべきだと思います。

 

 

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ノーベル賞の生理学・医学

受賞者の発表まで秒読みとなりました。

 

日本ではiPS細胞の山中教授の受賞が濃厚との見方が多いようですが、

欧米の予想屋には、山中教授の名前はほとんどあがっていません。

 

山中教授が受賞してくれれば、日本にとっても大変名誉なことであり、是非受賞して頂ければと思います。

 

ただひとつ気になることは

山中教授、

撤回論文

の共著者に

なっているのです。

 

 

これは

揺らぎもない事実です。

 

大阪大学のこの疑惑つき撤回論文に

山中教授がどのようにかかわっていたかは、知る由もありません。

 

しかし、山中教授は

すでに数多くの

賞を受賞していることも事実です。

 

ですから、捏造論文の共著者になったことなんか

あまり気にする必要はないのかもしれません。

 

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