東日本大震災
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【社会】川崎市 除染方法を細分化 汚染レベルごとに2011年10月26日 09時50分
福島第一原発事故による放射性物質汚染に対応する目安として放射線量毎時〇・一九マイクロシーベルトを堅持した神奈川県川崎市は、除染方法を汚染レベルごとに細分化した。 (山本哲正) 市によると、同一マイクロシーベルト以上の場合は従来通り、サンプルを採取して放射性セシウム濃度を分析。撤去作業も業者委託する。 同〇・三八マイクロシーベルトを超えて同一マイクロシーベルト未満なら分析せず速やかに除去。同〇・三八マイクロシーベルト以下なら掘り起こし天地を入れ替えて空間線量を下げるなど迅速な対応も取れるよう選択肢を増やしたのが特徴。天地返しした地点などは放置せず記録をとって今後も警戒。低レベルの汚染に対処できる時期には対象とするという。 同〇・三八マイクロシーベルトは、その場の放射線量の影響を受ける時間を一日八時間とみるなどして、除染基準とは別に、安全の目安として算出された。 新方式を受けて二十七日にも、学校や保育園、公園など市内四百四十七施設で、周囲から放射性物質を集約しやすい雨どい下、側溝、雑草地などの測定に入る。市民の関心が高まった放射性ストロンチウムについては、測定分析の難しさと、まず外部被ばくを課題としたことから、対象にしていない。 国が、川崎市より緩い基準を示してくる中で、市の動向は注目されていた。庁内会議では環境省基準(同〇・二三マイクロシーベルト)の考えを導入したいとする声もあったが、従来基準が市民の安心感につながっていることなどから、緩和しなかったという。 阿部孝夫市長は「市民も、ある程度の危険があるという前提で賢明に行動してほしい」とし、対策費用については「原因が原因だから(責任者に)請求したいところ。九都県市首脳会議でも相談し、共同歩調をとっていく」と話している。 (東京新聞) PR情報
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