ミニゲームで増川(左)と競り合うダニルソン=愛知県豊田市のトヨタスポーツセンターで(木本邦彦撮影)
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名古屋グランパスのMFダニルソン(25)がダイエットに取り組み、目標の5キロ減まであと1キロにこぎつけたことを25日、明かした。故障再発を防ぐための減量作戦。11月3日のC大阪戦(豊田ス)は出場停止のため、練習相手として勝利のために協力しながら、ラスト3試合で復活を目指す。
ミニゲームが終わって、ランニングメニューが始まると、ダニルソンはナイロン製のロングパンツをはいて走り始めた。急激に冷え込んだ気温のせいではない。ダイエット作戦が最終段階まできていたのだ。
「(目標の)84キロまで、あと1キロ。ここからの1キロがきっと大変なんだ」とダニルソンは笑いながら言った。
ダイエットを始めたのは9月末。故障で出遅れていたダニルソンは5月に戦列に復帰したが、昨年のようなダイナミックなプレーが続かず、左太もも裏を何度も痛めた。医学的に問題ないことを確認して復帰させていたストイコビッチ監督が不審に思い調査すると、体重が5キロもオーバーしていることが発覚。即刻、減量を命じた。
食事面の改善にも取り組んだ。量を制限するだけでなく、母国コロンビア料理中心から日本食に切り替え。昼は練習場のトヨタスポーツセンターの食堂、夜は独身選手寮での食事を義務付けられている。「納豆はダメだけど、豆腐も食べるし、焼き魚も好きだよ」と、ダニルソンは苦にする様子もない。
何より効果が表れているから、前向きになれる。3キロ減らして臨んだ15日のG大阪戦。昨年をほうふつとさせるダイナミックな動きで4−1の快勝に貢献。「体が軽くなったことを実感できた」と手応えがあった。それでもベストではない。「ダニはまだ本調子じゃないでしょう」と小川も証言する。
不運にも、G大阪戦での累積警告による出場停止処分で、次の試合は11月19日の横浜M戦(日産ス)。試合から遠ざかっても、あと1キロという明確な目標があるから「イライラすることもないし、いつも通り練習しているよ」と、C大阪戦のスパーリングパートナーも兼ねて汗を流す。逆転優勝を信じて、今は陰ながらチームの力になる。
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