日本人にも、お馴染みの原子力コンサルタント、アーニー・ガンダーセン氏と、国際放射線防護委員会(ICRP)の科学議長、クリス・バズビー博士との最近の会話の中身です。
彼らの心配は、こんなことです。
この会話は、Fukushima Diaryという英語圏の人々に向けて、福島の現状を発信しているサイトにあるものです。
このサイトの管理人さんである、望月さんという方はバズビー博士と直接、連絡を取り合っているようです。
ガンダーセン氏とバズビー氏の最近の会話
Communication between Arnie Gundersen and C.Busby
掲示板のコメントは、この日本人の管理人さんに対する「ねぎらい」の言葉が多いようです。
コメントの中に、注目すべきものが2、3ありました。
ひとつだけご紹介します。それが下の囲み。
チェルノブイリ原発事故は、1986年4月26日に起こりました。
事故後、25年も経っているのに、いまだにチェルノブイリからの放射能による健康障害が出ています。
その影響がどこまでなのか、いったい何百万人に人たちが、これから被害に遭う(健康被害が顕在化する)のか、2016年にならないと判らないというのです。
「福島」は始まったばかりです。
それなのに原発周辺立地の人々は、半ば強制的に家に戻され、除染作業に駆り出されているのです。
日本は、アマゾンの奥地に住む原住民と同様、呪術にかかったままです。
その呪術とは、政府の「安全神話」。
鑑定の枝野、細野、菅も…、そして海江田。こうした連中が何をやったか、しっかり記憶しておきましょう。
数年後、数十年後、(そんな連中ではないが)人間としての心が少しでも残っているなら、彼らは自殺したくなるでしょう。
バズビー博士は、日本は医療が進んでいるので、妊婦はエコー検査によって胎児が正常かどうか事前に知ることがw@gる。
だから、異常が認められた場合は、密かに人工中絶されてしまうケースが増えるだろうと言っています。
低線量被曝の場合、胎児の奇形など、レアなケースがどの程度疫学的に有意性があるのかを科学的データとして、きちんと把握するためには、巨大な人口母集団の調査をやらないと無理だろう、と言っています。
これは何もこのケースだけではなく、山下俊一が「これは、世界最大規模の甲状腺被爆検査だ!」と小躍りして喜んだということからも、身近な問題として理解できることです。
これは、バズビー博士が学者としての研究欲から言っているのではないのです。
つまり、妊娠した母親からなる大勢の人口母集団を経過観察しないと、福島第一原発から放出された放射性物質との因果関係は法的に証明されないだろう、と言っているのです。
ベトナム戦争の時に、米軍のB52爆撃機はジャングルの上から大量の枯葉剤を散布しました。
戦後、ベトナムでは大勢の奇形児が生まれましたが、米軍は未だに、それが枯葉剤のせいだとは認めないのです。
ナガサキ、ヒロシマの場合でも、爆心地から6km離れたところにいた人が600ミリシーベルト、爆心地から12km離れたところにいた人が1000ミリシーベルトもの放射線量を浴びた、という事実がはっきり分っているのに、日本の政府は未だに被爆者手帳を交付していないのです。
国は被害者に対しては、冷酷な加害者になるのです。「核」に関しては、どんな場合でも。
バズビー博士が言うように、胎児に異常が出る割合がどの程度なのか疫学的なデータがあれば、原発事故との因果関係が証明できるのです。
そのためには、尋常ではない苦痛が伴います。
自分が「あのとき、なぜすぐに避難しなかったのだろう」という自責の念から、母親の精神状態が危ぶまれることにもなるでしょう。
バズビー博士は、そうしたことはできないだろう、と言っています。
日本の妊婦は 母体保護法によって守られていてます。
しかし、もしバスビー博士が言うように、妊娠中の定期検査で胎児の異常が発覚した場合、医師としては、どんな態度を取るのでしょう。人工中絶を勧めるのか、それとも生命の尊厳を優先するのか。
それとも、急に押し黙るのか。
政府は、原発作業員の被爆上限値を5年間で100ミリシーベルトから、一気に250ミリシーベルトまで引き上げたように、福島の児童たちに大人の別なく年間20ミリシーベルトという原発作業員でさえ、真っ青になるほどの被曝量を強制したように、おそらく御用立法学者雇い入れて、母体保護法を「いじくる」でしょう。
どうか、お母さんは、気を強く持っていただきたいと思います。
そして、周囲の人たちは、一切の非がないお母さんを責めてはならないと思います。
福島で、宮城で、あるいは千葉や茨城のホットスポットで、被爆したお母さんに対する視線は温かいものでなければなりません。
今から、そうしたこともありうることだ、と考えて、理解しようと努めることが大切です。
今度こそは、本当に因襲を乗り越えなければならないのでしょう。それは、やがては自分の問題になるからです。
このベレー帽がトレードマークの学者は、なかなか辛いことを言ってくれます。
しかし、日本の学者たちも、バズビー博士と同じように、そろそろ本当のことを言わなければならない時期になってきたのではないでしょうか。
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放射性物質を除去するものではなく、「泥水を飲料水に変えるもの」です。
このサイトの管理人さんである、望月さんという方はバズビー博士と直接、連絡を取り合っているようです。
ガンダーセン氏とバズビー氏の最近の会話
Communication between Arnie Gundersen and C.Busby
ガンダーセン氏:
クリス(バスビー博士のこと)、福島に関して、正直に言うよ。
心配しているのだが、(新生児の)死産や流産は出始めているのだろうか。奇形児は、どうだろう?
そうした情報が外に出ないように抑さえられているのかどうか、私には分らない。
何が起こっているんだろう?
バスビー氏:
誰か知っているのだろうか。
誰も知らないか、仮に、そんな情報があったとしても、果たして信じる人がいるのだろうか?
もし流産や奇形児が生まれたという情報が出てきたとしても、対象となる人口の母集団が分らなければ、(福島第一原発から放出された放射性物質が原因か)どうにも解釈できない。
そうした影響が出たとするのは、まだ早いと思う。
チェルノブイリ原発事故のとき、影響が出始めたのは、住民が被曝してから9ヶ月経ってからのことだった…。
それに、日本では妊婦さんに超音波検査をするので、もし胎児に異常がみつかれば、人工中絶してしまうケースが多いと思う。だから、実際の被害は分からないと思うよ。
イラク戦争のときに、影響が出てしまった胎児が多く生まれたのは、彼らは超音波検査をやっていなかったからだ。
そうした情報が出ないように抑さえられているのではないか、という疑心暗鬼は、「そういうこと」だよ。
独立した疫学調査をやってほしいという、というのは、そこにあるんだ。でも、誰も、このことを取り上げようとしていないようだね。
そうやってインチキなデータを得るようになるだろうね、ちょうどチェルノブイリの後のように。
疫学をやるためには、大きな人口母集団が必要になってくるから。
クリス(バスビー博士のこと)、福島に関して、正直に言うよ。
心配しているのだが、(新生児の)死産や流産は出始めているのだろうか。奇形児は、どうだろう?
そうした情報が外に出ないように抑さえられているのかどうか、私には分らない。
何が起こっているんだろう?
バスビー氏:
誰か知っているのだろうか。
誰も知らないか、仮に、そんな情報があったとしても、果たして信じる人がいるのだろうか?
もし流産や奇形児が生まれたという情報が出てきたとしても、対象となる人口の母集団が分らなければ、(福島第一原発から放出された放射性物質が原因か)どうにも解釈できない。
そうした影響が出たとするのは、まだ早いと思う。
チェルノブイリ原発事故のとき、影響が出始めたのは、住民が被曝してから9ヶ月経ってからのことだった…。
それに、日本では妊婦さんに超音波検査をするので、もし胎児に異常がみつかれば、人工中絶してしまうケースが多いと思う。だから、実際の被害は分からないと思うよ。
イラク戦争のときに、影響が出てしまった胎児が多く生まれたのは、彼らは超音波検査をやっていなかったからだ。
そうした情報が出ないように抑さえられているのではないか、という疑心暗鬼は、「そういうこと」だよ。
独立した疫学調査をやってほしいという、というのは、そこにあるんだ。でも、誰も、このことを取り上げようとしていないようだね。
そうやってインチキなデータを得るようになるだろうね、ちょうどチェルノブイリの後のように。
疫学をやるためには、大きな人口母集団が必要になってくるから。
掲示板のコメントは、この日本人の管理人さんに対する「ねぎらい」の言葉が多いようです。
コメントの中に、注目すべきものが2、3ありました。
ひとつだけご紹介します。それが下の囲み。
アーニー・ガンダーセンさんへ:
元国連事務局長、コフィ・アナン氏は、チェルノブイリに関してこんなことを言っていたのを覚えていますか。
「どれくらいの数の人々に深刻な病状が現われるのか、はっきり分かるのは、早くても2016年だ」。
このコメンテーターが紹介したリンク:
http://www.ratical.org/radiation/Chernobyl/042500.html
これは2000年4月25日にAP通信が配信したものですが、このように書かれています。
---------------------------------------------------------
チェルノブイリの最悪の影響は、これからやって来る
国連は、何百万人もの人々に現われるチェルノブイリ事故の最悪の結果は、まだやって来ていないと見ていて、この火曜日(2000年4月のいつか)に、事故についての新しい評価を発表した。
………………(途中、省略)
コフィ・アナン氏は、国連人道問題調整事務所が、ベラルーシ、ウクライナおよびロシアにおける放射線障害の実態について小冊子を発行して世間の公表したとき、その小冊子の冒頭で、このように述べている。
「チェルノブイリ… 、それは、私たちが記憶から消してしまいたいと思っている言葉だ。
しかし、我々の同胞700万人にとっては、このことを忘れることは贅沢なことなのだ」。
「それは起こってしまった。その結果として、今でも、彼らは毎日、毎日苦しんでいる」。
続けて、こうも言った。
「犠牲者の正確な数は決して把握されることないだろう。
しかし、300万人の子供は医師の治療を求めており、子供たちの多くは短命だろう」。
「放射線被曝への対応が遅れたため、どれくらいの数の人々に深刻な病状が現われるのか、はっきり分かるのは、早くても2016年だ」。
元国連事務局長、コフィ・アナン氏は、チェルノブイリに関してこんなことを言っていたのを覚えていますか。
「どれくらいの数の人々に深刻な病状が現われるのか、はっきり分かるのは、早くても2016年だ」。
このコメンテーターが紹介したリンク:
http://www.ratical.org/radiation/Chernobyl/042500.html
これは2000年4月25日にAP通信が配信したものですが、このように書かれています。
---------------------------------------------------------
チェルノブイリの最悪の影響は、これからやって来る
国連は、何百万人もの人々に現われるチェルノブイリ事故の最悪の結果は、まだやって来ていないと見ていて、この火曜日(2000年4月のいつか)に、事故についての新しい評価を発表した。
………………(途中、省略)
コフィ・アナン氏は、国連人道問題調整事務所が、ベラルーシ、ウクライナおよびロシアにおける放射線障害の実態について小冊子を発行して世間の公表したとき、その小冊子の冒頭で、このように述べている。
「チェルノブイリ… 、それは、私たちが記憶から消してしまいたいと思っている言葉だ。
しかし、我々の同胞700万人にとっては、このことを忘れることは贅沢なことなのだ」。
「それは起こってしまった。その結果として、今でも、彼らは毎日、毎日苦しんでいる」。
続けて、こうも言った。
「犠牲者の正確な数は決して把握されることないだろう。
しかし、300万人の子供は医師の治療を求めており、子供たちの多くは短命だろう」。
「放射線被曝への対応が遅れたため、どれくらいの数の人々に深刻な病状が現われるのか、はっきり分かるのは、早くても2016年だ」。
チェルノブイリ原発事故は、1986年4月26日に起こりました。
事故後、25年も経っているのに、いまだにチェルノブイリからの放射能による健康障害が出ています。
その影響がどこまでなのか、いったい何百万人に人たちが、これから被害に遭う(健康被害が顕在化する)のか、2016年にならないと判らないというのです。
「福島」は始まったばかりです。
それなのに原発周辺立地の人々は、半ば強制的に家に戻され、除染作業に駆り出されているのです。
日本は、アマゾンの奥地に住む原住民と同様、呪術にかかったままです。
その呪術とは、政府の「安全神話」。
鑑定の枝野、細野、菅も…、そして海江田。こうした連中が何をやったか、しっかり記憶しておきましょう。
数年後、数十年後、(そんな連中ではないが)人間としての心が少しでも残っているなら、彼らは自殺したくなるでしょう。
バズビー博士は、日本は医療が進んでいるので、妊婦はエコー検査によって胎児が正常かどうか事前に知ることがw@gる。
だから、異常が認められた場合は、密かに人工中絶されてしまうケースが増えるだろうと言っています。
低線量被曝の場合、胎児の奇形など、レアなケースがどの程度疫学的に有意性があるのかを科学的データとして、きちんと把握するためには、巨大な人口母集団の調査をやらないと無理だろう、と言っています。
これは何もこのケースだけではなく、山下俊一が「これは、世界最大規模の甲状腺被爆検査だ!」と小躍りして喜んだということからも、身近な問題として理解できることです。
これは、バズビー博士が学者としての研究欲から言っているのではないのです。
つまり、妊娠した母親からなる大勢の人口母集団を経過観察しないと、福島第一原発から放出された放射性物質との因果関係は法的に証明されないだろう、と言っているのです。
ベトナム戦争の時に、米軍のB52爆撃機はジャングルの上から大量の枯葉剤を散布しました。
戦後、ベトナムでは大勢の奇形児が生まれましたが、米軍は未だに、それが枯葉剤のせいだとは認めないのです。
ナガサキ、ヒロシマの場合でも、爆心地から6km離れたところにいた人が600ミリシーベルト、爆心地から12km離れたところにいた人が1000ミリシーベルトもの放射線量を浴びた、という事実がはっきり分っているのに、日本の政府は未だに被爆者手帳を交付していないのです。
国は被害者に対しては、冷酷な加害者になるのです。「核」に関しては、どんな場合でも。
バズビー博士が言うように、胎児に異常が出る割合がどの程度なのか疫学的なデータがあれば、原発事故との因果関係が証明できるのです。
そのためには、尋常ではない苦痛が伴います。
自分が「あのとき、なぜすぐに避難しなかったのだろう」という自責の念から、母親の精神状態が危ぶまれることにもなるでしょう。
バズビー博士は、そうしたことはできないだろう、と言っています。
日本の妊婦は 母体保護法によって守られていてます。
しかし、もしバスビー博士が言うように、妊娠中の定期検査で胎児の異常が発覚した場合、医師としては、どんな態度を取るのでしょう。人工中絶を勧めるのか、それとも生命の尊厳を優先するのか。
それとも、急に押し黙るのか。
政府は、原発作業員の被爆上限値を5年間で100ミリシーベルトから、一気に250ミリシーベルトまで引き上げたように、福島の児童たちに大人の別なく年間20ミリシーベルトという原発作業員でさえ、真っ青になるほどの被曝量を強制したように、おそらく御用立法学者雇い入れて、母体保護法を「いじくる」でしょう。
どうか、お母さんは、気を強く持っていただきたいと思います。
そして、周囲の人たちは、一切の非がないお母さんを責めてはならないと思います。
福島で、宮城で、あるいは千葉や茨城のホットスポットで、被爆したお母さんに対する視線は温かいものでなければなりません。
今から、そうしたこともありうることだ、と考えて、理解しようと努めることが大切です。
今度こそは、本当に因襲を乗り越えなければならないのでしょう。それは、やがては自分の問題になるからです。
このベレー帽がトレードマークの学者は、なかなか辛いことを言ってくれます。
しかし、日本の学者たちも、バズビー博士と同じように、そろそろ本当のことを言わなければならない時期になってきたのではないでしょうか。
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