農家側から見た米の出荷について
はい、古い米袋による産地偽装があるのでは?について。
ウチにもある、古い米袋
黒で修正したところは個人情報です。マジックで消してありますが見えてしまってるのでこちらで加工しました。
21年産の千葉のお米の袋です。
何に使うかは後ほど。
今年の米の新袋です。
100枚ずつ梱包され、ちゃんと封印証紙が貼られています。
さて、本題。
検査証明書と書いてあるように、そこは検査員の欄です。
平成22年度だった場合、まず「新米ではない」となりますね。その時点で検査対象外になります。
等級ですが、検査員が検査をし、等級を決め、ハンコを押すところです。
古い袋には押してありますね。丸に点は1等米の印です。
そして検査員のハンコが押されて検査終了。農協などから出荷されます。
検査証明書欄の訂正には必ず「検査員の訂正印」が必要になります。
以前の年度が印刷された新しい袋は訂正して使用できますが、検査員の修正印がないと検査対象外です。
米の検査、検査員については検索すれば出てきます。法律にちゃんと基づいています。
外側は埃だらけになってしまいましたが もみすり機にかけ、
米粒を選別調整し、袋詰め。
(ラクガキは娘に手伝ってもらった時に筆談で遊んだときのものです)
手前の白い機械が出荷用米が出ます。
Lサイズで検査にかけていいのですが、LLサイズで抜きます。
JAが独自でやってるのですが、「少しでもいい米を」というプライドもあって賛同し、LL出荷です。
次の赤いパックメイトと書かれた機械が「中米」 Lサイズの米が出てきます。
自家保有米の袋がかかってますが、古い米袋を使います。
ウチで食べるのには十分なので、LLの米と混ぜてこの米を食べます。
米が欲しい方にも中米混かどうか聞いて使います。
出荷した場合、店頭に並ぶ生食用の米ではなく加工用で検査はしません。中の確認はすると思いますが。
値段は生食用米の1/5程度だったと思います。
隣の写真は「小米」 いわゆるクズ米です。これも古い米袋がセットされています。
精白すると原型がなくなるほど小さい米です。
値段は生食用米の1/8程度。
つまり、生食用の米を偽装しようとして古い米袋を使うと、去年産の米以前とみなされて検査対象外、もしくは中米以下の扱いになり、値段がつかないことになります。
主力商品が買い叩かれたら会社だってつぶれますよね?
だ か ら や り ま せ ん。
会津の米はNDでした。会津若松市では独自に1平方kmに細かくモニタリングしました。
ですから堂々と売ります。
ND=0ではありませんが、福島原発事故の影響がない地域も、過去の原爆実験や原発事故により拡散した放射能は0ではない事を知り、そしてなくなってないこと、黄砂などと一緒に毎年飛散してくる事も考えてください。
偽装するには、農家と中間業者と販売店が結託しなければ無理でしょう。
抜き打ちでDNA検査などもやってますから、見つかれば信用がなくなる、というか犯罪者です。
芋づる式にバレルでしょうしね。しかも全国ニュースになります。
原発事故のせいで安全という信用が失われた福島県、偽装して自分で信用なくしたら、そこで農家なんてできなくなりますよ。そこに住む事もできなくなるでしょう。農地があるのに。
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