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サイバー攻撃「おそらく自覚ない」 閣僚らに驚きの声

2011年10月25日11時49分

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 衆院のサーバーがサイバー攻撃を受け、議員らのIDやパスワードが盗まれていた問題。「被害者」に含まれる可能性がある閣僚たちからは対策の必要性を認める声が相次いだ。

 「おそらく我々も自覚がない。新聞を見て、改めて驚き、危機感を持った」

 議院運営委員会のメンバーだった時、サイバー攻撃に関する問題に取り組んだという中川正春文部科学相は25日の会見で語った。

 「どれくらいの被害に遭ったのか、どれくらい盗み見されたかということは、分からないんじゃないか」と中川氏は被害の広がりを心配する。衆院のメールには以前から「なりすましメール」などが1日に「何百通」と届くという。これまでも専門家を入れて対策をしているが「テロ的な攻撃に対し、新たな対策をしていくことをぜひ考えていかなければならない」と述べた。

 他の閣僚も、会見でこの問題に言及した。

 「最近この手の話が多い。セキュリティーのあり方を根本的に考え直していかなければならない時期に来ているかもしれない」(細野豪志原発担当相)

 「国家の安全保障や危機管理上、重要な課題だと認識しており、官民連携の強化も含め対処に万全を期していきたい」(古川元久国家戦略相兼経済財政相)

 「このところ安全保障関係を含めて、日本が狙われているような状況が散見される。やはり本格的なサイバー(攻撃)に備える対応が必要だろうと思っている」(安住淳財務相)

 サーバー感染は、議員あてに届いたメールの添付ファイルを開けたことがきっかけとみられる。鹿野道彦農林水産相は「本当にこんなことがありうるのかという思いがした。内閣としていざという場合に備えた危機管理の取り組みが必要だ」と発言。平岡秀夫法務相は「私もインターネットを使った活動をしており、こういう事態の発生は、活動に大きな影響を及ぼすことにもなるので、再発しないように関係方面でしっかりと検討してほしい」と話した。

 警察を所管する山岡賢次国家公安委員長は「現時点では当事者が確認作業を行っているところ。届け出があれば本格的に捜査しなくてはならない。状況によっては的確な対応をしていきたい」と述べた。

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