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【政治】

8月把握、注意喚起なし 衆院事務局に批判次々

 衆院議員三人の公務用パソコンがコンピューターウイルスに感染した問題で、衆院議院運営委員会は二十五日、実態解明と再発防止のための対策本部を設置した。ただ、衆院事務局は八月下旬に感染を把握しながら、二カ月間も各議員に報告や注意喚起をしておらず、与野党から批判が相次いだ。

 民主党の輿石東幹事長は二十五日、常任幹事会で「国の危機管理に直接かかわる問題だ」と、事態を重視。党独自の対策チームを設置することを決めた。党が管理するパソコンが感染しているかどうか調べた上で、サイバー攻撃への対応策を検討する。

 自民党の石原伸晃幹事長も記者会見で「国会議員の日程、名簿すべてが第三者に入手され、悪用される恐れがある。セキュリティーをしっかりしなければならない」と強調した。

 一方、与野党からは、発覚直後に衆院事務局が、すべての利用者のパスワードを変更していれば、パスワードが盗まれていたとしても使用できなかったとの指摘が出ている。民主党関係者は「サーバー内のコンピューターが一台感染したら、すべてのコンピューターが感染していると考えるのが常識。セキュリティー向上など抜本対策は時間がかかるため、応急処置でパスワードを変更すべきだった」と強調。

 自民党中堅議員は「不正侵入は完全に防止できないが、不正侵入されたと報告があれば議員に危機意識が生まれる。事務局はその作業を怠った」と批判した。

 

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