【ソウル=辻渕智之】食糧事情の現地調査で北朝鮮を訪問していた国連のエイモス事務次長(人道問題担当)は二十四日、韓国外交通商省で会見し、「子どもと妊婦の栄養失調が深刻」と述べた。
エイモス氏は、北朝鮮の食糧配給が三月以降の一人一日四百グラムから七月以降は二百グラムに半減し、「(日本海側の工業都市)咸興の病院では、栄養失調の子が昨年より50%以上増えたと聞いた」と報告。耕作地が不十分で、毎年必要な食糧五百三十万トンのうち百万トンが不足状態と説明した。
核問題をめぐる南北対話や米朝協議の進行を歓迎する一方で、「政治的懸案と人道的支援問題を関連させて議論するのは不適切」と強調した。
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