「抗日愛国魂」を教えた本紙のハングル教材

 文化財庁が文化財への登録を発表した史料は、本紙が日本による植民地支配下にあった1929年から「文字普及運動」を展開する過程で発行したハングル教材3種だ。29年に発行された最初のハングル教材『ハングル原本』、30年発行の小冊子『文字普及班ハングル原本』、36年発行の『文字普及教材』がそうだ。メディアが所蔵する史料が文化財に登録されるのは、今回が初となる。

 本紙は29年から35年まで「文字普及運動」を大々的に展開、数十万人を非識字状態から解放し、これらのハングル教材をそれぞれ数万-数十万部印刷して韓国各地に無料で配布した。植民地時代の識字率向上を目指した運動であるとともに、韓国の独立に寄与した独立運動としても評価された。

 文化財庁の関係者は、本紙の史料館に収められている本紙の文字普及運動教材3種について、保存・活用すべき価値が高いと判断し、登録文化財とすることにしたと語った。登録文化財とは、滅失の危機に直面している近代文化遺産を保存するため、2001年に導入された制度。

許允僖(ホ・ユンヒ)記者
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