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最終更新:2011年10月25日(火) 13時6分

ライバル・徳島から三陸ワカメの種

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 今回の震災では、国内生産量の8割を占める三陸のワカメが津波による被害で危機に陥っています。こうした中、徳島県・鳴門の生産者が宮城県南三陸町に三陸ワカメの種を送りました。

 宮城県南三陸町の志津川漁港ではワカメの養殖準備をしていますが、震災の影響を受け、養殖に使うロープもウキも不足している状態です。そのような中、三陸のワカメ養殖を助けようと立ち上がった鳴門の生産者が25日朝、駆けつけました。

 午前6時、1000キロ以上離れた徳島県から車で14時間かけ、鳴門の生産者が到着しました。去年、南三陸町から持ち帰ったワカメをもとに、鳴門で育てた三陸ワカメの種200個を南三陸町の漁師に渡します。漁師たちは受け取るとすぐボートを走らせ沖に出て、種のついたロープを海の中へ沈めました。

 「(震災発生後の)2日後には行くかという声はかかっていましたけど」(徳島・うずしお食品 後藤弘樹専務)

 「全部ものにして、ぜひ養殖いかだに挟み込んで、水揚げにつなげたいと思っています」(ワカメ生産者 久保田俊行さん)

 ライバル同士の三陸と鳴門のワカメ。養殖の規模は去年の数十分の一ですが、「少しでもおいしいワカメを届けたい」という共通の思いのもと、震災をきっかけに協力し、国産ワカメを盛り上げていきます。(25日11:44)

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