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自転車事故:防げ 「ピスト」の走行、急に止まらない--松戸市が実験 /千葉

 ブレーキがなく、事故の危険性が高い競技用自転車「ピスト」について、県警と松戸市は24日、ブレーキが付いた自転車との制動距離を比べる実験を松戸自動車教習所の教習コースで行った。

 ピストはペダルと車輪が直結しており、停止するには足に力を入れてペダルを止めるしかない。いわば「ペダルがブレーキ代わり」で、公道を走るのは違法行為。松戸署管内では検挙例はないが、東京都などでは死亡事故も発生している。

 実験は、上り坂や下り坂、平らな道路で、それぞれ時速10キロ、20キロ、30キロで走行。停止までの距離を計測した。平らな道路を時速20キロで走行した場合の制動距離は、ブレーキのある自転車で5・8メートルだったが、ピストでは18・7メートルと3倍以上に伸びた。また下り坂で時速20キロを出した場合、ブレーキ付きが6・9メートルだったのに対し、ピストは4倍近くの25・9メートルも要した。

 この日、ピストに乗って実験に参加した同市職員の辻本翔太さん(25)は国体の自転車競技に連続7回も出場したベテラン。ペダルを全力で踏み止めたものの、通常の自転車のように短い距離で停止することはできなかった。辻本さんは「ピストで公道を走るのは危険なだけでメリットは何もない」と強調していた。【橋口正】

毎日新聞 2011年10月25日 地方版

 
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