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<大王製紙>元会長、22億円迂回融資 特別背任強まる

毎日新聞 10月21日(金)10時22分配信

 大王製紙の井川意高(もとたか)元会長(47)が、子会社などから巨額の個人的借金を重ねていた問題で、ゴルフ場の運営などを手掛けるグループ会社に別の子会社が約22億円を融資していたことが20日、分かった。公表された元会長の子会社からの借金84億円に加え、この22億円は元会長の個人口座に還流されていた。弁護士らで構成する特別調査委員会は迂回(うかい)融資にあたり、特別背任の可能性が強まったとみている。

 融資を受けたグループ会社は、エリエールゴルフクラブ(香川県三豊市)を運営するエリエール商工。大王製紙の有価証券報告書(10年4月〜11年3月)に、別の子会社から商工への22億円融資が記載されている。05〜09年度の有価証券報告書には融資が記載されておらず、元大王製紙役員は「ゴルフ場へは芝の大規模補修など年間数億円の投資をしたことはあるが、22億円はあまりにも巨額で異常」と指摘する。

 22億円融資は大王製紙も把握していたが、取締役会などでは問題化しなかったという。当時の役員は「有価証券報告書は分厚くて、全てに目を通していられなかった」と釈明。大王製紙や商工は取材に対し「詳細は答えられない」と回答を拒否している。

 企業統治(ガバナンス)に詳しい山口利昭弁護士(大阪弁護士会)は「取締役会などで関連会社間の融資の内容を確かめることは、企業の透明性を高めるためにも最重要課題だ」と本社の対応を批判している。【新宮達、鈴木一也】

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最終更新:10月21日(金)11時12分

毎日新聞

 

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