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私立中学:「関大推薦枠」と虚偽説明…学校案内に 大阪

 大阪市住吉区の私立「浪速高校・関西大学連携浪速中学校」が、実際には取り決めがないにもかかわらず、中学の「関大コース」に入れば関西大(大阪府吹田市)に推薦入学できると虚偽の説明をしていたことが分かった。木村智彦校長が中学の入試説明会で保護者に説明し、学校案内にも明記していた。関大側は「推薦に関する取り決めはなく、事実誤認だ」として抗議。大阪府も把握しており、調査に乗り出す。

 同校を経営する学校法人「浪速学院」(当時は大阪国学院)は09年6月、関大と職員交流に関する連携協定を調印。中学校名に「関大連携」を付けることが認められた。しかし、10年度から同中学に設けた中高一貫の「関大コース」(定員約40人、初年度は約70人)の推薦入学については「別に協議する」として決まっていない。

 関係者によると、10月15日に同中学であった入試説明会で、浪速学院の理事長でもある木村校長が「関大コースに入ったら関大に間違いなく行ける」と発言。関大と同じ学校法人が経営する併設校(事実上の付属校)の関大一高(吹田市)や関大北陽(大阪市東淀川区)は一般入試とは別枠で内部進学制度があるが、木村校長は「うちなら授業料は20万も30万も低く行ける」と述べた。木村校長は24日、毎日新聞の取材に、事実関係を認めたうえで「虚偽を言ったつもりはない」と話している。

 関大の小西靖洋・担当常務理事は「本来であれば協定を結んだ時点で推薦基準を明確にしておくべきだった。反省すべき点がある」と釈明。入試説明会での木村校長の発言については「推薦基準はまだ決まっておらず、現状では適切と言えない」と述べた。

【林田七恵、日野行介】

毎日新聞 2011年10月25日 2時35分

 
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