名古屋市名東区中2男子死亡事件 男子生徒の母親「(交際相手の暴行)止めてました」
愛知・名古屋市名東区で22日、母親の交際相手に暴行を受け、中学2年生の男子生徒が死亡した事件で、亡くなった男子生徒の母親が24日、取材に応じた。
死亡した服部昌己さんの母親は「(酒井容疑者の虐待を)止めてました、わたしは...。(酒井容疑者は、それでもやめなかった?)やめるときと、やめないときがありました」と話した。
24日、FNNの取材に応じた昌己さんの母親。
22日、母親の交際相手・酒井秀志容疑者(37)に暴行を受け、中学2年生の服部昌己さんが死亡した。
性格は明るく活発で、学級委員もしていたという。
同級生は、昌己さんが酒井容疑者から日常的に虐待を受けていたと語った。
昌己さんの同級生は「フライパンで殴られたって聞いて。眼球のところから血が出てて、大丈夫かなと思ったんですけど...」と話した。
昌己さんは、小学6年生の弟と母親、そして、祖母の4人で名古屋市内に住んでいた。
しかし、母親が祖母の家を出て3人で暮らすようになると、酒井容疑者は頻繁に出入りするようになり、昌己さんの弟にも手を上げていたという。
昌己さんの同級生は「中2になって、結構頻繁に傷がつくようになった」と話した。
酒井容疑者の昌己さんへの虐待が発覚したのは、2011年6月。
暴行の痕を発見した中学校から通報を受けた児童相談所が、家庭訪問を行い、酒井容疑者に体罰をしないよう、指導したという。
昌己さんの同級生は「体重も減っていく一方で、背も伸びない。ちょっと大丈夫かなって、みんな言ってて...」と話した。
7月になっても、けがの痕が見受けられ、児童相談所が再度、家庭訪問を行うと、そのけがは、母親らから「階段の手すりに打ちつけた」との説明を受けたという。
なぜ昌己さんは、酒井容疑者の虐待から逃れることはできなかったのか。
10月初めに、昌己さんは母親と2人でマンションに引っ越してきた。
祖母や弟と離れ、母親についてきた理由について、昌己さんは「お母さんを放っておけないから」と、同級生に話していたという。
昌己さんは、転校した直後、友人に「この前、メールくれたのにごめんね。友達いっぱいできたよ」と、メールを送っていた。
そして10月14日、児童相談所は、昌己さんと母親、酒井容疑者の3人と面談を行ったが、虐待するような状況ではないとの判断から、保護などの措置はとらなかった。
名古屋市中央児童相談所の羽根祥充主幹は「(指導によって)経過は良好に進んでいるというふうに、認識をしておったところでございます」と話した。
およそ1週間後、酒井容疑者に胸をけられるなどして亡くなった昌己さん。
酒井容疑者は、「うそをついたので、胸のあたりをけった」と容疑を認めていて、愛知県警は、傷害致死の容疑で犯行の経緯などを追及している。
(10/24 18:28 東海テレビ)