2010/7/3
「聖書ものがたり・RUTH(ルツ記)」
ルツ記は完璧な田園的散文詩である
,と Goethe(ゲーテ)はこのBook of RUTHを読み短編の分野では傑作であると評価した。紀元前1100年の民数記の頃の記録であるが,ラテン語で書かれたウルガタ(Vulgate)聖書と後に英訳されたウルガタでは設定がかなり異なっている,と専門家は指摘する。Bethlehemの収穫祭の穏やかで平和な生活がしのばれ,BoazとRuthの恋愛は魅力的に語られる。RuthからNaomiに宛てられたメッセージとは.........。
Now it came to pass in the days when the Judges ruled,that there was a famine in the land.And a certain man of Bethlehem-Judah went to sojourn in the country of MOAB,he and his wife and two sons.And the name of this man was Elimelech,and the name of his wife Naomi,and the name of his two sons Mahlon and Chilion,Ephrathites of Beth-lehem-Judah.And they came into the country of MOAB,and concitnued there.
士師が世を治めていた頃,飢饉が国を襲ったので,ある人が妻と二人の息子を連れて,ユダのベツレヘムからモアブの野に移り住んだ。その人の名はエリメルク,妻はナオミ,二人の息子はマフロンとキルヨンといい,ユダのベツレヘム出身のエフラタ族の者であった。彼らはモアブの野に着き,そこに住んだ。
AND THEY CAME UNTO THE COUNTRY OF MOAB.
絵Alexandre Bida(1808-1895)
And Elimelech Naomi's husband died;and she was left,and her two sons.And they took them wives of the women of Moab;the name of the one was Orpah,and the name of the other Ruth;and they dwelled there about ten years.And Mahlon and children died also both of them;and the woman was left of her two sons and her husband.Then she arose with her daughter in law,that she might return from the country of Moab;for she had heard in the coutry of Moab how the LORD had visited his people in giving them bread.Wherefore she went forth out of the place where she was,and her two daughters in law with her;and they went on the way to return unto the land of Judah.
息子たちはその後,モアブの女を妻とした。一人はオルパ,もう一人はルツといった。10年ほどそこに暮らしたが,マフロンとキルヨンの二人も死に,ナオミは夫と二人の息子に先立たれ,一人残された。ナオミは,モアブの野を去って国に帰ることにし,嫁たちもしたがった。主がその民を顧み,食べ物をお与えになったということを彼女はモアブの野で聞いたのである。ナオミは住み慣れた場所を後にし,二人の(義理の)嫁もついて行った。
このベツレヘムでよく見られるモダンな夫人はナオミを連想させる。頭につけているものは(headdress)はPlantagenet(プランタジネット朝)時代からの習慣のようだ。
ルツはこうして,大麦と小麦の刈り入れが終わるまで,ボアズのところで働く女たちから離れることなく落穂を拾った。(ルツ記第2章23節)
モアブの女ルツがナオミに,「畑に行ってみます。だれか厚意を示してくださる方の後ろで,落穂を拾わせてもらいます」と言うとナオミは,「私の娘よ,行っておいで」と言った........召使は答えた。「あの人は,モアブの野からナオミと一緒に戻ったモアブの娘です」(ルツ記第2章2,6節)
パレスチナのアラブ人村民は着ているものや物の見方は独特なものがある。べドゥインからの生活様式の影響もあり砂漠でテントを張り彷徨うという多様なことをする。上の写真は典型的な"FELLAH"でアラブ語で土を耕す人という意味。
収穫後家畜用のわらを集める女性。ルツは「言われるとおりにいたします」と言い,麦打ち場に下って行き,姑に命じられたとおりにした.....ルツは,夜が明けるまでボアズの足もとで休んだ。ルツはまだ人の見分けのつかない暗いうちに起きた。麦打ち場に彼女の来たことが人に知られてはならない,とボアズが考えたからである。(ルツ記第3章5,6,14節)
WHEN THEY WERE COME TO BETHLEHEM.ナオミ(NAOMI)の夫エリメレク(Elimelech)の一族には一人の有力な親戚がいて,その名をボアズといった。(ルツ記第2章1節)
食事のとき,ボアズはルツに声をかけた。「こちらに来て,パンを少し食べなさい。一切れずつ酢に浸して。」ルツが刈り入れをする農夫たちのそばに腰を下ろすと,ボアズは炒り麦をつかんで与えた。ルツは食べ,飽き足りて残すほどであった。(ルツ第2章14節)
このよく知られている「ナオミと義理の娘ルツとオルパ」の絵は英国LiverpoolのWalker Art Galleryにある。
(Phillip H.Calderon作1833-1893)
二人はまた声をあげて泣いた。オルパはやがて,姑に別れの口づけをしたが,ルツはすがりついて離れなかった.......同行の決意が固いのを見て,ナオミはルツを説き伏せることをやめた。二人は旅を続け,ついにベツレヘムに着いた。(ルツ第1章14,18節)
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