2010/4/30
「日はまた昇るか」
絵は森本哲郎氏の「僕の旅の手帳」から(角川書店)
もし幸運にも,若者の頃,パリで暮らすことができたなら,その後の人生をどこですごそうとも,パリはついてくる。パリは移動祝祭日だからだ。
ある友へ
アーネスト・へミングウエイ
1950年
「私は雨の中を歩いていった。通りを下ってアンリ四世校と古いサン・テティエンヌ・デュ・モン教会の前をすぎ,風の吹き渡るパンテオン広場を通り抜けてから風雨を避けて右手に折れる。そこからようやくサン・ミシェル大通りの風のあたらない側に出たら,そこをなおも下ってクリュニー博物館の前を通り,サン・ジェルマン大通りを渡っていくと,サン・ミシェル広場の,通い慣れた,気持ちのいいカフェにたどり着く。そこは暖かくて,清潔で,心なごむ,快適なカフェだった。
私は着古したレインコートをコート掛けにかけて乾かし,くたびれて色褪せたフェルト帽を長椅子の上の帽子掛けにかけてからカフェ・オ・レを頼んだ。ウエイターがそれを運んでくると,上着のポケットからノートをとりだし,鉛筆も用意して,書き始めた」
アーネスト・へミングウエイ
移動祝祭日より(高見浩訳)
border="0">スペイン従軍記者時代弾丸を受け性的不能になったヘミングウエイは「誰が為に鐘はなる」を書いたがTo whom the Bell ringsではなくtolls(弔いの鐘)となっている。ヘミングウエイにとって射精は生涯の願望であった。「日はまた昇る」で言っている。「女というのはいつ請求書を出そうか,そればかり考えている」と。(ブルック・シールズの慰謝料20億円もタイガー・ウッズの奥さんから突きつけられた470億円に比べるとなんとも小さく見える?)へミングウエイは三人の女性とおのおの2年で離婚し,最後は4年もったがそれはライフル銃による自殺であった。週何回することが夫婦としてのあるべき正しい姿であると考えている女性は多い。フェミ二ズムとははヘンリーメイコウによるとイルミナティによって仕掛けられたとのこと。。
現在の新宿2丁目はかつての赤線地帯である。パンパンくずれの梅毒もちの女の掃き溜めであったこの2丁目も作家にかかると見違える女になる。
『青春の門・自立篇で早稲田大学へ入ったばかりの信介は,ある日校門の前にいた2年生の緒方に出会い,物語は始まる。緒方は演劇を専攻し信介は,はじめて新宿2丁目の「かおる」を知る。学生は金がない時,かおるのもとへ本を持参して金を借り,バイトが終わると借りた金と引き換えに本を返してもらう。
いつもかおるの部屋は,貧乏学生の本でうまっていた。悲しい真理を知りつくしている哲学者的「かおる」と楽しい真理しか知らない学生との交流を描いている。
緒方は信介に言う。夜になると面白いぞ あっちでもこっちでも女達の例の声がきこえてな。あれは客に早く行かせるための演技にすぎんがね。
「スタ二スラフスキーの演技論]では,まず自分が感情移入して その役と状況に没入してしまわなきゃならん。
だがここは演技で没入しちまったら意味がないだろ。自分はあくまでも醒めていて,客だけを興奮させなきゃならんのだからな。
夢中にならず真に迫る,という困難な命題が彼女達には課せられているわけだ』
優秀な奥様は多分「スタニスラフスキーの演技論」を読んでおられるのでしょうね,きっと。結婚すればただでできると思っている人........奥様はちゃんと数えているのですよ!!
インスピレーションや潜在意識の大切さを伝え、それが「役を生きる(living a role)」ことにつながるといっています。ここで間違えてはいけないのが、「なりきること」が「役を生きること」ではないということです。これが夢中にならず真に迫るということ。
『子どもというのは本当に素直です。妙な偏見に侵された大人たちとはまるで違う。お父さんのペニスが充分に勃起したとき,お母さんのバギナに.......
ソクラテス:えっ,えっ,何だって?
代表(大声で):お父さんのペニスが充分に勃起したとき,それをお母さんのバギナに挿入すると言ったのです。何か?
ソクラテス:いや,僕の耳が聞き間違えをしたのかと思ったんだ。わかった。それで?
代表:それで,お互いの快感が最高潮に高まったときに射精して完了するのが正しい性交の在り方だと教えてあげると,子ども達は目を輝かせて息を呑んで聞いてくれるのです。性と性の素晴らしさに感動しているのですね。このとき私は,自分が性教育に従事していることの歓びに.ああ,恍惚とするのです』<池田昌子・帰ってきたソクラテス>より。
聖霊の名のもとに妊娠するのか??これは精神病院のお話だろうな。
次の文章を笑わずに読めた人は........座布団何枚?
『天使ガブリエルがマリアに近づいて言った。あなたは神から身ごもって男の子を産みます。名はイエスとつけなさい。神である主はその子に父ダヴィデの王位をお与えになります』と。
『おれは一体なんという人間なのだろう。信介の体のなかで息苦しい快感と,真っ黒な絶望感とが同時にふくれあがり,今にも破裂しそうだった。それは彼が性に目覚めた少年時代から,ずっと信介につきまとって離れない,一つの鎖のような絶望感だった。それに突き当たるとたちまち心が醒めてくるのだ。いままでの情熱が,霧につつまれたようにぼんやりと薄らいでゆき,いいようのない脱力感が体の奥までひろがりはじめる。(一匹の黒い犬がおれの中に棲んでいるみたいだ)。その黒い犬は赤い舌をだし,いつも濁った赤い目でじっと信介をみつめていた』。<五木寛之青春の門・放浪篇>より
男の子を育てているお母さんたちは実は何にも分かっていないのですよ。男の子の育て方?ある時期に勘当すればいいのですよ。一騎当千の男として10年後に戻ってきますよ。
ナタナエルよ!君に情熱を教えよう。それは平和な日々を送ることではなく苦痛にみちた日々を送ることだ。
<アンドレ・ジィド 地の糧より>
こちらは協和紙業のちりがみ交換です。
「昔,キャロルでデビューしたとき,『週刊平凡』という芸能週刊誌が,どえらい勢いでインタビューに来たことがあった。「矢沢さん,奥さんと子どもさんがいらっしゃいますよね。全部こちらで裏とってあるんですけど。正直に言ってくださいよ」記者は勢い込んで聞いてきた。「いるよ」オレはそう言った。記者は拍子抜けしたみたいな顔をした。たぶん,オレがびっくりして否定するとか,逃げ回るとでも考えていたんじゃないか。「それってスクープみたいな感覚?おまえ,バカじゃないの。子どもくらいいるに決まってるじゃん。女房もいるくらいだもん。オマンコしたら子どもできるの当然じゃん。で,おまえのところは,週に何回やっているんだ,オマンコ」「へッ?私は......」「オレは子どもが好きだしな。男はみんなばりばりよ。そんで何なの,質問は?」「いや,もういいです」尻尾を巻いて逃げてった。話は終わった。くだらないけど,そのときの矢沢の印象が,業界じゅうにまわったみたいだ。「ありゃ食えんわ」って。<205〜206ページ>
拍手コメント欄で推薦された歌。
それは...歴史を辿る少女と世界の物語
詠いたい詩があるんだ...辿りたい途があるんだ...
守りたい丘があるんだ...誇りたい薔薇があるんだ...
収めたい戦いがあるんだ...聴かせたい歌があるんだ...
語りたい航海があるんだ...掲げたい右腕があるんだ...
どんな時でもボクらは諦めない 歴史の彼方 遠くて近いソラ
キミとの約束 受け継がれる想い 終わらないボクらの系譜...
物心付いた時 母は既に居なかった
仄かな哀しみは 優しい子守唄...
生まれてくる前に 父も既に居なかった
確かな憎しみは 激しい恋心...
違う星を抱いて 生まれてきたボクらも現在は
同じソラに抱かれてる それなのに...それなのに...
あの頃ボクらが夢見てた 未来へ駆ける白馬を
追い駈ける影が在ることも 識らなかったボクらを乗せて
疾って往くよ...予言された終焉へと...
<黒の予言書>それは「存在してはならない書物」
とある予言書崇拝教団の施設より押収された
全二十四巻から成る黒い表紙の古書
そこに記されていたのは 有史以来の数多の記録
ある種の整合性を持つ 歴然とした年代記
それを史実と認めるならば
我らの肯定してきた歴史とは何なのだろうか?
書の記述は未来にまで及び 一つの相違に
複数の学説を芽吹かせ 蟲惑の論争を咲かせる
その最大の論点は 近い未来この世界が
終焉を迎えるという<史実>...
何処までが味方で何処からが敵だ?
そこを見誤ると歴史に屠られる
各々で勝手に境界を敷いてる
白地図に刻むは争いの軌跡だ
嗚呼...狭い...ここは何て狭い世界だ...
敵は全部殺すんだ 盟友よそれで一時安心だ
(幸セカイ? 嗚呼...シアワ世界? 死逢ワ世界? ソレデ...幸セカイ?)
けれど味方も敵になるんだ ならば先手打って殺すんだ
(幸セカイ? 嗚呼...シアワ世界? 死遭ワ世界? ホント...幸セカイ?)
しかし敵は無くならないんだ だから怯えながら暮らすんだ
(幸セカイ? 嗚呼...シアワ世界? 死逢ワ世界? ソレデ...幸セカイ?)
されどそれを繰り返すだけだ それが幸せを掴む途だ
(幸セカイ? 嗚呼...シアワ世界? 幸セヲ掴ム途ダ...)
間違ってる そんな論理は 間違ってるんだ
この世界を 売ろうとしてる 奴らがいるんだ
気付くべきだ 気付いたなら 戦うべきだ
たった一羽 時風に向かう 白鴉のように
あの頃ボクらが夢見てた 未来へ託した地図を
描き換える影が在ることも 識らなかったボクらを超えて
疾って往こう...予言にない<ハジマリ>へと...
物心ついた時 母は既に居なかった...
病死だとボクに告げたのは
孤児であるボクを引き取り養育した組織だった
組織には似たような奴らが何人も居た
やがて組織に疑問を抱いたボクらは組織から逃亡した...
黒の予言書より
シオンのプロトコール=Black Chronicle Genocide
滅びゆく世界の果てに 誰を裏切る
煌く宝石を投げ込む愚行 其処は泥沼だ
其の滅びゆく世界の輪から 誰が抜け出す
今更助け合っても無駄さ 其処は底無しだ
ボクらは世界を識っていた...ボクらは歴史を識っていた...
ボクらは未来を識っていた...本当は何も知らなかった...
ボクらは世界を知りたいんだ...ボクらは歴史を知りたいんだ...
ボクらは未来を知りたいんだ...今からそれを見つけるんた...
我らは書に拠って 祝福を約束されし者...
彼らは書に拠って 断罪を約束されし者
書に刻まれし終焉の魔獣 黒き秩序に従い
歴史を駈け堕りる審判の仕組 最後の書頁めがけて...
美しく在ろうが 醜く在ろうも同じ...
賢く在ろうが 愚しく在ろうも同じ...
その闇に屠られてしまえば 存在など虚構も同じ...
数多の記憶 歴史を呑み込んで尚 その魔獣は止まらない...
ソラから舞い降りた白い翼は 消え去ることも恐れずに闇に向かって往く その頃ボクらは...
黒の教団 地下大聖堂...
「お帰り<可愛い我が娘達>よ...と言ってあげたい所だが
どうやら我々の同志に戻るつもりはないようだね...」
「残念ながらもう手遅れだ、書の魔獣は誰にも止められないのだよ...
終焉の洪水がこの旧世界を屠り、全の歴史を呑み込むまで...」
「養父、アナタって人は...!」
「その眼を見ていると、嫌でも思い出す...
<反逆者の父親>、<逃亡者の母親>...やはり血は争えぬということか...」
「<黒の神子>よ、私は悲しい...!
君ならば書の真理が理解できると思っていたのだがねぇ...
まぁ良い...歴史を変えられると思い上がっているのなら...
いつでも掛かって御出でなさい...」
「聴こえないのかい?我々を新世界へと導くあの音が...!」
『書の魔獣』より
123
※投稿されたコメントは管理人の承認後反映されます。
コメントは新しいものから表示されます。
コメント本文中とURL欄にURLを記入すると、自動的にリンクされます。