国道473号
part5

R362交差点〜R151波津交差点
川根町→金谷町→菊川町→相良町

122.Y字路を右折すると久しぶりの単独となる 123.R362交差点付近は集落内の狭路 124.茶畑の中を通り抜ける
 R362とのY字路を右折するとR152に重複して以来久しぶりの単独区間となる。これ以降は全て単独なのだが、それにしても重複の多い国道だった。しかしどの重複区間にも串刺しのおにぎりが立っておりそこが他の400番台酷道との違いを見せつけられたような気がした。この交差点付近は結構民家がある。さすがに賑わっているとまでは言わないが、寂しげな山間部の集落というイメージとも少し違う気がする。道路は国道とは思えないような状態である。ただの集落内の道にしか見えない。
 ちなみにここで右折せずに直進するとさらに長く酷道を走れる。R473からR362への酷道コンボなんてのもオツかもしれない。ただし愛知西部-静岡への抜け道としてはまったくお勧めしません。時間がかかりすぎます。

125.集落を抜けると山道となる 126.中川根町・川根町境 127.中川根・地名r77← →R473金谷・川根市街
 ひとたび集落を抜けると寂しげな雰囲気に包まれる。しかし大井川沿いの道路は極めてフラットで道幅も驚くほど狭いと言うほどではない。ガードレールもあるので酷道入門にはもってこいかもしれない。ただしこの手の道路としては若干交通量が多い。もちろん普段国道と聞いて想像するような交通量ではないのだが。
 大井川左岸沿いに南下していると川根町に入る。境標識がなければまず町境とは思わないだろう。走ってて普通に通過してしまう。ま、川や山ではっきり境が判らなければならないという決まりなどないけど。川根町に入って2kmほど進むと静岡r77とのT字路にぶつかる。交差点直前からセンターラインが現れるものの国道が止まらされる。これを右折してさらに南下するのだが・・・

128.静岡r77交差点を右折直後はセンターライン付きの2車線 129.1.5車線と狭いが交通量は割合多い
 静岡r77交差点を右折すると整備された2車線道路となる。周りの状態を見てもまだ新しくつい最近改良されたものと思われる。地図を見るとすぐ近くに旧道らしきものがあるが今は降格されている模様。このまま終点交差点まで行けるのかと思いきや、この整備された区間は非常に短い。すぐに1.5車線となってしまう。とは言え基本的には川沿いなのでカーブや勾配は緩い。小さな丘を越えると集落の中に入る。

130.この辺まで来るとそれなりに車が通る 131.いきなり道路が上下線に割れる箇所もある 132.それ以降は一部狭いが大抵は2車線となっている
 集落の中に入る頃には2車線道路となっている。フラットで走りやすい道路だ。今までに比べると交通量は増えてしまっているが、それでも多いと言えるほどではない。地方のローカル路線の雰囲気の中を快走できる。ただしそれ故に前にチンタラ走るサンデードライバーなんかがいた日にゃ、著しく忍耐力を必要とすること疑いない。
 これ以降は集落がある箇所では2車線だが、それがない箇所では1.5〜2.0車線の山道となっている。山道と言ってもここは大河の側だし多少勾配がつく程度でしかない。ただし対向車が割と通るので気楽に走るわけにもいかない。広狭を繰り返しながら大井川沿いに南へと進んでいく。

133.茶畑の中を快走できる 134.R1との2度目の交差点 135.R1は高架で頭上をスルーしている
 大井川沿いに南下していると金谷町金谷周辺からはフラット状態が続くようになる。茶畑の中を走り抜けるのだが、同じ茶畑でもR362交差点付近とはまったく雰囲気が異なる。どちらの茶が美味しいのかわからないが、個人的にはR362付近の奥地のほうが美味しくあって欲しいと思う。ちなみにこの区間、大井川鉄道とも並走している。
 その大井川鉄道の五和(ごか)駅を越え日切駅の真ん前でR1大代ICとなる。愛知県岡崎で一度は交差しているのでこれが2度目となる。ここではR1が高架化されておりただ頭上を通過するのみとなっている。土地の買収が上手くいかなかったのかどうか知らないが、R1の上下どちら方向に向かうにもR473から西へ曲がらなければならない。しかもここには信号どころが右折レーンすら用意されていない。通過するタイミングによっちゃ、かなり混んでいそうな場所である。またR1からR473を南へ向かおうとすると当然右折しなければならないが、それもなかなかできない状況になるんじゃないだろうか。R473は結構ハイスピードで流れているので目測を誤れば即事故に繋がりかねない。要注意ポイントかもしれない。

136.突如、いきなり、何の前触れもなく右折しなくてはならない 137.右折してすぐの交差点を今度は左折する 138.そして「止まれ」の交差点を右折
 R1大代ICからは普通の2車線道路となってしまい面白い要素はまったく含まれていない。交通量もそこそこあるし地方のローカル国道の雰囲気そのものである。金谷町役場前のY字交差点を左方向に進み、街中を淡々と走るだけだと思っていたその時、いきなりR473は右折させられる。直進も2車線なので案内標識がなければ、もしくは見逃していればまず間違いなくミスコースをしていただろう。それほどこの右折は不意をつくものだった。
 さらにそこから250m先の次の信号(宮崎町交差点)は左折しなくてはならない。これも案内標識がなければまず分からないだろう。ちなみにこの宮崎交差点を右折すると役場前のY字交差点に出る。何でわざわざこんなルーティングにするのだろうか。ただ淡々と走るだけではつまらないだろうという粋な(?)計らいだろうか?
 などと思いに浸っている暇はない。宮崎交差点から200mほど先には国道に「止まれ」がある。交差道路はおそらく3ケタ県道だろう(県道新金谷停車場線?)。これは直進が1.0車線のいかにも集落内の道路です、と言わんばかりの道路だから間違わないだろうと言いたいが、過去の経験からすればこんな国道もあるのだから油断はできない。ここは素直に一番広い右折が正解。案内標識は一応あります。

139.「止まれ」交差点を右折してからは2車線が続く
 「止まれ」交差点を右折してからしばらく走ると再び茶畑の中の2車線道路となる。JR&大井川鉄道の金谷駅の前を通り過ぎた直後に急カーブを描いてJRの線路を越える。と言ってもトンネルの上を通るだけなので線路の真上を通っているわけではない。牧の原台地(?)を通過する際には多少ワインディングの雰囲気を持つがそれさえ越えればあとは極めてフラットな快走路である。

140.仁王辻口交差点。これまた突如左折することになる 141.今度は右折 142.そして最後に左折!
 静岡r79交差点を過ぎると菊川町に入る。この菊川町内は茶畑の間の快走路としか言いようがない。町の端っこだしその距離も短くすぐに終点のある相良町に入る。その相良町に入ってすぐの仁王辻口交差点でいきなり左折させられる。交差点手前のレーンが左折専用なので怪しいと言えば怪しいが、これも案内標識がなければ真っ直ぐ行ってしまいかねない。
 だが今度もこれだけではすまない。約150m先の一つ目の信号を今度は右折しなくてはならない。これまた案内標識がなければミスコースは必至。そして東名高速の上を通過した直後の信号で左折。実にトリッキーなルート取りだ。常人ならまずトレースできまい。って普通の人ならわざわざトレースなんぞしないか・・・。ちなみに東名を越えた直後の交差点を直進してしまうとそのまま相良牧の原ICに入ってしまう。

143.静岡r235交差点を右斜め前方向へ右折する 144.走りやすい道路である 145.極々緩やかな下りだが気になるほどではない
 東名インター口の交差点を左折した先の交差点を右斜め前方方向へと右折する。ここも案内標識がなければどうなっていたことやら・・・。これでようやく金谷駅周辺と相良牧の原IC付近のふたつのトラップをクリアしたことになる。両方とも逆方向からの走行でも大きな罠として我々を苦しめるかもしれない。
 相良牧の原ICトラップののちは2車線の快走路である。交通量は多くも少なくもないといった状態だが信号が少ないので流れは良い。そんな中、萩間橋の手前の交差点でR473が二手に別れる。直進は現道で右折がバイパスである。本来ならR150と相良牧の原ICを繋ぐ役割を担うのだろうが、現時点では相良町の街中を抜ける区間しか開通していない。よって非常に中途半端な状態となっている。ここでは迷わず現道を選択する。旧道となってしまったとは言え2車線の普通の国道である。

146.ここもいきなりの右折となる 147.右折直後は1.5車線の在所の道であった 147.在所区間が終われば再び2車線となる
 2車線の街中の快走路を概ね気持ちよく走っているといきなり道が狭くなる。何事かと思っているとR473は右折させられる。左右直進ともに同じような道路状況なため案内がなければかなりの高い確率でルートを見失いそうだ。例のふたつのトラップをクリアして油断しているところにこのトラップ。まったく油断できない酷道だ。右折直後は1.5車線の国道とは思えない在所の道だがそれもすぐにセンターラインが現れて元の2車線となる。

149.後は道なりに進めばいいだけ 150.南へ行くほど交通量は増える一方 151.R150波津交差点にてR473は終了〜
 最後のトラップをクリアしてからは道なりに南へ進むだけとなる。途中、萩間橋交差点で分岐していたバイパスが合流してくるが、その辺りから徐々に交通量が増え始める。進む先には海岸があるので夏場の休日はもっと混むのだろう。静岡r69交差点を過ぎれば終点のR150波津交差点までもう少しである。坂を下りきった地点でR150にブツかってR473はその長い行程に終止符を打つ。

 検索をかけても道路系サイトではほとんどhitしないマイナーな存在のR473ではあるが、意外や意外その行程のほとんどが酷道で充分に楽しむことができた。レポも3ページもあれば終わるだろうと思っていたがなんと5ページも割いてしまった。ページ数だけで言えばR439に次ぐ多さだ。酷道のレベルとしては高くはないが距離が長いので酷道を堪能することができるのは確かだ。またR362と組み合わせればさらにバリエーション(?)が広がること請け合いだ。
 ちなみに完走後R150を経てR1で岡崎市のR473の交差点までは2時間半ほどで着いた。R473では5時間強かかっている。晴れた休日だったのでかなり渋滞していたのだが、それでも半分以下の時間しかかかっていない。これまたR362同様にR1の裏道としてはまったく使えない国道だ。よほどの酷道家でもなけりゃ、東名かR1を使うべきだろう。