2011年8月26日 10時42分 更新:8月26日 16時31分
東京電力福島第1原発から半径20キロ圏の警戒区域のうち、これまで実施されていなかった3キロ圏内の住民の一時帰宅が26日、双葉町と、大熊町の一部で始まった。政府によると、3キロ圏内の住民は約400世帯1300人。同日、双葉町では64世帯117人が参加し、大熊町では特別養護老人ホーム「サンライトおおくま」に入所していた人の親族らと職員のみが対象で21世帯35人が現地に向かった。
参加者は中継基地の広野町中央体育館に集合し、バスで現地へ。双葉町細谷に自宅がある鈴木美千代さん(38)は「一時帰宅が実現してよかったが、戻れない土地になるなら政府ははっきり伝えてほしい」と話した。
政府の現地対策本部の調査(24日)では、最も放射線量が高い地点は大熊町での毎時84.7マイクロシーベルト。一時帰宅先のうち双葉町細谷は同5~6マイクロシーベルト、大熊町の老人ホームは同25マイクロシーベルト。大熊町の3キロ圏内での一般町民の一時帰宅は9月1日に行われる。【伊澤拓也、島田信幸】