松井4号2ラン!新監督にアピール「新しいスタート」

2011.06.10


新監督にアピールする一発を放った松井(リョウ藪下撮影)【拡大】

 アスレチックスの松井秀喜外野手(36)は9日(日本時間10日)、敵地シカゴでのホワイトソックス戦に「6番・DH」で先発し、4打数2安打2打点。7回に5月2日以来となる今季4号2ランを右越えに放った。2回の第1打席でも右前打し、5月18日以来の複数安打で試合前に就任したボブ・メルビン監督代行(49)に存在感をアピールした。試合は4−9で敗れた。⇒【試合詳報はこちら】

 心機一転を期す一発は、ゆっくりと右翼フェンスを越えていった。実に35試合ぶりの4号。1−6の7回無死一塁、左腕バーリーの内角に入ってくる低めの変化球を引きつけ、振り抜いた。

 試合前、電撃的な監督交代を告げられた。8日まで9連敗中、27勝36敗のア・リーグ西地区最下位のチームはボブ・ゲレン監督(49)の解任を発表。監督代行にダイヤモンドバックス元監督で、2003〜04年にはイチローのいるマリナーズを率いたメルビン氏が就任した。打撃不振で出場機会が激減していた松井に対する処遇が注目された。

 この試合まで、打率・209、3本塁打、20打点という打撃不振で、過去10試合で4試合の出場にとどまっていた松井は「(監督解任は)びっくりした。この2カ月くらいはチームの力になれていなかったので、前監督には申し訳ない気持ちがあるが、新しいスタートだと思って頑張りたい」と気持ちを新たにした。

 メルビン監督代行はいきなりチャンスをくれた。左腕バーリーに対して先発起用。ゲレン前監督の下では左腕相手に1カ月以上先発での起用がなく「そういうふうにみられているということ。仕方がない」と悔しい思いを押し殺していた。

 2回に初球の高めの速球を右前打し、リズムをつかんだ。新指揮官の起用に「もちろん上がっていかなくてはいけないが、目の前の1試合、1打席に集中していきたい」と奮起し、持ち味だった左腕への対応力の高さを印象づけた。

 ただ、この試合も残りの2打席で2三振を喫し、打率は・215と低調でチームも泥沼の10連敗。打線の主軸として期待された松井の置かれている立場は依然厳しい。

 

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