TPP議論の中…輸出に活路を見いだす農家

TPP議論の中…輸出に活路を見いだす農家

最新ニュース

TPP議論の中…輸出に活路を見いだす農家

< 2011年10月22日 21:10 >


 TPP(=環太平洋経済連携協定)をめぐる交渉に日本も参加するのか議論が続く中、国内では農業団体を中心に交渉への参加に強い反対の声も上がっている。一方で、輸出に活路を見いだしている農家がいる。

 21日、TPPに慎重な100人を超える国会議員が開いた集会では、「拙速にTPP交渉に参加することに反対する」との決議がされた。一方で、野田首相は20日、TPPへの交渉参加も視野に農林水産業の競争力を高めようと対策を打ち出した。その柱となったのは「農地の大規模化」や「輸出戦略の見直し」だ。

 「新潟玉木農園」の玉木修さんは、経済が急成長する台湾の富裕層に目をつけ、04年からコメの輸出を始めた。「玉木米」としてブランド化して売り出すことで、日本で売るよりも2倍から3倍高い価格で売っているという。玉木さんが扱うコメは年間800トンで、去年、日本から輸出されたコメ全体の1割を占めた。玉木さんの田んぼは、稲の間隔を広く取ることで質のよいコメができ、今年は全体の8割が最高品質の「1等級」と認定された。今年は、アメリカや香港など輸出する先をさらに広げたという。

 そんな玉木さんに注目した投資家が今週、田んぼの視察にやってきた。田んぼを視察した田中冨士雄さんは「現在はTPPと騒がれていますが、日本のコメが逆に海外に進出していくことを願って、今後サポートしていければと思う」と話す。

 TPPについて玉木さんは「複雑だが、単純にイエス、ノー(賛成、反対)と言い切るのは難しい。今までの(国内重視の)やり方では波にのまれる時期が来るのかなと。TPPの話もあるし、相対的に考えると、変化が必要なのかなという気がする」と話す。

 日本の農業をブランド化して輸出する戦略は、TPPを乗り越えるカギとなるのだろうか。

注目ワード
日本 コメ ブランド化 環太平洋経済連携協定 反対

※「注目ワード」はシステムによって自動的に抽出されたものです。

【関連記事】
2011.10.21 13:09
TPP慎重派が集会 交渉参加反対決議採択
2011.10.20 00:10
農水相に「TPP、慎重対応を」反対知事ら
2011.10.17 23:16
TPPで意見集約進めるも相次ぐ反対意見
2011.10.17 23:16
TPP交渉参加、日本にとってプラス~首相
2011.10.12 21:31
TPP参加慎重派50人、医療への影響議論

News24トップへ戻る

日テレ24最新ニュース

PR広告

スポンサー広告