柏の高放射線 原因はセシウム
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柏の高放射線 原因はセシウム

10月22日 23時33分 twitterでつぶやく(クリックするとNHKサイトを離れます)

千葉県柏市の空き地から21日、1時間当たり最大で57.5マイクロシーベルトの高い放射線量が測定された問題で、柏市が土を調べたところ、高濃度の放射性セシウムが検出されました。市は文部科学省と連携して原因を調べるとともに対策をとることにしています。

柏市根戸の住宅や工場が立ち並ぶ地域にある空き地では21日、地面を20センチほど掘り下げた地中で57.5マイクロシーベルトの高い放射線量が測定されました。市が現場の土を採取して調べたところ、深さ30センチの土から1キログラム当たり放射性セシウム134が12万4000ベクレル、放射性セシウム137が15万2000ベクレルの合わせて27万6000ベクレルの高濃度の放射性セシウムが検出されました。一方、セシウム以外の放射性物質は検出されなかったということです。現場の空き地は、市が所有する土地で、10年ほど前まで市営住宅などが建てられていたということです。柏市は半径3メートル以内を立入禁止にして、近く現場の土を取り除くことにしています。柏市は「なぜ放射性セシウムがあったのか、今の時点では分からない」としていて、文部科学省と連携して原因を調べるとともに対策をとることにしています。柏市の空き地の土から高濃度の放射性セシウムが検出されたことについて、放射性物質に詳しい大阪大学の藤原守准教授は「半減期が2年のセシウム134は、原子炉を動かしたときにできる物質で、通常は原子炉の中にしかないため、今回検出されたのは福島第一原発の事故による放射性セシウムと考えられる。局所的に濃度が高くなっていることから推測すると、側溝などで濃縮された放射性セシウムを含む土か、福島第一原発近くの土が外から持ち込まれた可能性が考えられる。土壌の分析をすれば、福島の土か、柏市内の土か、ある程度推定できると思う」と話しています。