二日の全国高校ラグビー大会島根県予選に、出雲高校ラグビー部が二年ぶりに単独チームで出場する。部員不足で昨年に続き単独出場が危ぶまれたが、同じグラウンドで汗を流す野球部の協力でフィフティーンを結成。最後の大会になる三年生部員は「出雲」のチーム名で戦える喜びを胸に、江の川高校との決戦の舞台に立つ。 出雲高ラグビー部は過去に六度の全国大会出場を誇る古豪だが、高校生ラガーマンあこがれの花園からは一九九〇年を最後に遠ざかり、近年は慢性的な部員不足。部員七人だった昨年は松江高専との合同チームで、事実上の「不戦敗」だった。 今年の部員は三年生三人を含む十一人。十五人には足りないが、持田徹監督が「最後に出雲として戦って三年生を送り出したい」と、同じ練習場を使う野球部に助っ人を依頼。親交を深めてきた同部から快諾をもらい、有志五人が集まった。 野球部の五人は十月中旬から練習に参加し、ルールを覚えながら動きを確認する。だ円球に慣れるのは容易ではないが、二年の岡雄輝君は「ラグビー部の三年生のためにも、中途半端なプレーはできない。思いっきりいく」と闘志を燃やす。 助っ人加入はラグビー部員の刺激にもなり、練習後もタックルやスクラムの自主練習を繰り返す。三年の桑原正揮主将は「先輩が築き上げた出雲の看板を背負って戦えることがうれしい。伝統の低いタックルを決めて成果を出す」と誓った。
[記事全文] 【山陰中央新報】
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