「政治で大阪のあり方を決めることに挑戦したい」--。22日未明、大阪市長選への出馬を表明した大阪府の橋下徹知事(42)。現職の平松邦夫市長(62)との「直接対決」への意欲をむき出しにし、任期途中で知事を辞職してまで仕掛けた異例の大阪府知事・市長のダブル選は11月27日投開票となることが確定した。「大阪秋の陣」に向けた各党の動きは一気に活発化する。
議会での辞職表明後、橋下知事は記者団に「(大阪市役所を)新しく作り直すところをしっかりやりたい」と述べ、時折、感極まったのか目を潤ませた。最後は「大阪の統治機構を変えるためにこの仕事に就いたようなもの。いよいよ11・27で全て決まる。未練はない」と言い切った。
一方、平松市長は、知事の辞職について「任期途中で投げ出すことを府民は望んだでしょうか」と疑問を呈するコメントを発表。「大阪市解体」などのスローガンを「政治のパワーゲーム」と批判した。【高山祐、佐藤慶、田中博子】
毎日新聞 2011年10月22日 東京夕刊