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2011年10月21日(金) 19:21 |
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JAL増便でB787やJRに対抗
今月30日から日本航空が岡山-羽田便を増便するのを前に、大西社長が石井岡山県知事を訪れ、空路利用の促進などを要望しました。 岡山と首都圏を結ぶJRと飛行機の顧客獲得競争は、ますます激化しそうです。
日本航空の大西社長がじきじきに岡山県庁を訪れ、石井知事にトップセールスを行いました。 これまでの4便から5便に増える羽田便を含め、県に空路の利用を促進してほしいというものです。 日本航空が増便するのは、羽田を午後5時に出発し6時20分に岡山に到着、また、岡山を午後7時5分に発ち羽田に8時15分に到着する1往復です。 岡山からの発時間を遅く設定することで、首都圏の客がより長く岡山に滞在できる、岡山の客が仕事を終えた後も羽田を経由して海外に出かけやすいなどのメリットをアピールします。 このところ、岡山-東京間の顧客争奪戦は激化しています。 来月から最新鋭のボーイング787を投入して挑むのは、空のライバル、全日空です。 客室を広く、窓を大きくするなどの工夫で、快適性を向上させた上に、岡山から東京に午前11時半に到着するようダイヤも改正しました。 「午後からの東京の会議に間に合う便」としてアピールし、観光客だけでなくビジネス客のとりこみも狙います。 現在、岡山と東京の移動には7割の人が新幹線を使っていると言われています。 その決め手として、N700系のような客室の快適性と、最短3時間余りで東京に到着する速さ、便数の多さなどがあげられます。 さらに先月からは、1か月前の購入で岡山-東京間が往復2万4千円になる格安の切符を発売。 厳しい競争に、JR西日本は「利用者にとって選択肢が増えるのは歓迎」と余裕を見せます。 経営再建中でありながら、あえて9年ぶりの岡山便増便に打って出る日本航空。 攻めの姿勢には、社長の自信がうかがえます。 地方路線の利便性向上が日本航空再生のきっかけとなるか。 顧客を奪い合うだけでなく、増やすための県の努力も求められています。
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